失業者倍増

イスラマバードでは3月の半ばからの僅か2週間だけが、そもそもの季節、初夏らしい30℃を超える日が続いていた。ところが今月に入ってからはズッと天候不順で、雨模様の毎日。たまに抜けるような青空が戻り、「夏が来た!」と思っても、翌日は雨。春先に挿した木には有難い雨だが、未だに毛布を被っている。毛布だけでは寒くて薄手のベッドカバーもかけたままだ。例年なら4月10日には暑くて客室などではクーラーを廻し初めているから、信じられない今年の天候だ。
昨日も雷と共に雹とミゾレ混じりの雨が止んだかと思えばぶり返し、波状攻撃。吹き溜まりには白く積もった雹がまだ融けずに残っている。ミゾレと雹の落ちる時間が長かったせいで、庭に落ちた木の葉は地面も見えないくらい。食べられるばかりに色づいていた琵琶の実も全滅。またまた観葉植物、八升豆ともにダメになりそうだ。


パキスタンは新しい政権になり、過激派との話し合い中は休戦中?なのか、最近は自爆テロも減ったように思える。国内も落ち着いて来ているのかと思っていたが、なかなか、そうは上手くは行かないようだ。
国会とは別、各州政府に残存の旧与党政治家たちは報復を受け始めていると聞く。
「目には目を。歯に歯を」というわけか…。もっとも、この「目には目を」も、やられた以上の報復をしてはいけないという戒めであるから、目を取られたら目を取り返せという意味ではない。

庶民生活に密接している電気事情は已然として悪いようで、各地で政府への激しい抗議行動が絶えない。 たまたまオバハンの住む地域では(エライ人が住んでいるらしく)停電がなくなっていたから、もう停電政策は終ったものと思っていた。
電気が安定供給されていない地方では工場の稼働率は下がるし、失業者も増える。収入がないので強盗が頻々という状態がますます増えているという悪循環だ。

昨年からの一連の騒ぎで、当然オバハンの事務所、日・パ旅行社も閑古鳥が鳴いている。ホテルやゲストハウス、レンタカー会社、旅行会社などでも昨年の早い段階から人員整理に励んでいる。パキスタン地震から2年半、支給される保証金なども終ったこの時期、職を求める人が倍増という。
こういう不景気な時期にこそ、良い人材も集まるのだが。