被害妄想

イスラエルに大使館を攻撃され、革命防衛隊の指導者などを殺害されたイラン。イランは報復するためへの時間をかけ、イスラエルに応戦(迎撃)の準備をさせた。だからイスラエルは99%を迎撃したと発表しているから、この段階でイスラエルのメンツは保たれたと想ったものだ。イランはイスラエルへの形だけの報復・実害が僅少の報復をした上で、「イスラエルとの、これ以上の緊張の激化は望まない」と言いつつも、「イスラエルに反撃されれば即時に報復する」とも。イランも過激な国民が多い国だ、国民を納得させるためにもイスラエルへの報復は必要だったろうから、オバハンの感覚でもイランの心情は当然だと想う。右の頬を叩かれれば左の頬も出すなどは、有り得ないのが中東地域に限らず、世界の大半に当て嵌まると想うのだ。黙って我慢をすれば察してくれる等は、有り得ないのが常識と想うべきだ・・広島・長崎に原爆を落とされ、恨みを忘れアメリカに諂った日本を、多くの国は組みやすしと見て馬鹿にしたはずだ。
それにしてもイスラエルという国の傲慢さ、自分たちが先にイラン領土を攻撃したことに対する反省はゼロと見える。イランに反撃されたから、さらにイランへ報復しようなど何んたる心情か。「報復以外に選択肢がない。反撃しないと抑止力が成り立たない」なる心情には被害妄想的なものがあるのだろう。ホロコーストの亡霊に取り付かれ、いま自分たちイスラエルパレスチナ人に対してホロコースト的な行為をしていることは棚上げにしているのか?
イスラエルの国民も74%が同盟国との関係が損なわれるようであればイランへの反撃に反対する」という世論調査が出ているらしい。イスラエルの人々すべてがイラン攻撃に賛成していないと知ってホッとする部分もあるが、

大使館や公館は絶対不可侵

世界中にある、各国の大使館というものは「その国の領土とみなされる・外国にあっても大使館の敷地は、その大使館の領土であり、その敷地内に一歩足を踏み入れれば、所在国の法律には一切縛られることは無い」というのが国際認識だ。国交が成立している外国に大使館を置けば、そこは治外法権が及ぶ。大使館や公館は絶対不可侵ともされている。
イランの最高指導者ハメネイ師が「大使館は、その国(イラン)の領土とみなされる」と言い、怒りを表して当然だ。早い話が、イラン領土がイスラエルによって攻撃されたのだから、戦争の火たぶが切って落とされたとの認識は間違いではない。元々イランはイスラエルと仲が悪いにもかかわらず、イランはすぐさまイスラエルへの報復をせず、警告をだして迎撃できるだけの時間を与え、かつ1度の報復で「ことを収めよう」としているのに・・イスラエルはイランへの報復の意思を見せている。イスラエルの指導者は狂っているとしか想えないのだが、どうだろう? イスラエルには、欧米諸国の強力な後押しがあるからとの傲慢さが見え見えだ。核兵器を持っている、中東一番の軍事力も誇っている・・「神に選ばれた民」であるとのプライドもある・・おまけに言うにこと欠いて「自分たちイスラエルは世界で最も高い倫理観を持った軍隊はいない」とまで言い切っている。
イスラエルユダヤ人)たちは世界一の大国・アメリカの経済や政治、マスメディアへの影響力(金にものを言わせる)がとてつもなく大きく、それを認識しているから怖いものがないのだろうか。イスラエルロビイストたちは議会の派閥すべてに金をばら撒き、選挙情勢も左右すると言われるくらいだから、バイデンもトランプもイスラエルを無視するわけには行かないわな。

報復攻撃

今月の初めに、シリアにあるイラン大使館がイスラエルによって攻撃を受けた。その折、イランの精鋭部隊・軍司令官を初めとする7人もが殺害されたことに対する報復にと、昨日、イランはイスラエルへの報復攻撃。だが、イランは報復すると声明を出しイスラエルアメリカ)に迎撃するために充分な準備時間も与えた後、ドローンとミサイルを300発も発射したから、その殆どが撃墜された。中東の大国イランとしては長年の敵イスラエルに対し、弱腰を見せられないというのもあったろう。もしイランがイスラエルに対して報復をしなければ、反イスラエルの国々から下目に見られるだけではなく、そこの武装勢力支持も失う可能性があって、プライド高いイランには、それが耐え難い屈辱だったかも。そもそも大昔からイランとイスラエルは仲が悪いが、イランがイスラエル領内への攻撃は今回が初。初だから許されるとか言う気は皆無だが、国際機関は常にイスラエル寄りだし、欧米寄り諸国もイスラエル寄りで、パレスチナの被災者を想えば、それだけでも心痛み不快だ。
国連の事務総長は、昨日の緊急会合でイランを非難。アメリカは国連の場でイランに責任を取らせると息巻いているし、「イランは従来のレッドラインを越えた」と報じられているが、この攻撃に関してのみ言うならば、イスラエルの方が先に手をだしたのではないか? そもそも国際法だの、国連決議に重きを置いていないのはイスラエルではないか??「国際法では、武力による報復は禁じられている」というが、それならばハマスパレスチナの攻撃に対し何十倍もの武力で報復をしているイスラエルはどうなんだと言いたいものだ。

淡路島

昨春は浅田次郎の大名倒産にドップリ嵌り(これも数回は読んだ)新潟は村上の塩鮭に憧れ、現地へ行った。同じように、この10年間で数回は読んだ、司馬遼太郎の「菜の花の沖」 大自然を相手に力いっぱい闘う主人公:高田屋嘉平の生まれ故郷、淡路島へ行きたいと、この数年は切望していた。その淡路島へ50年来の山仲間・初めてパキスタンへ行った時の相棒に連れられてようやく行けた! 相棒の家は神戸、その神戸から淡路島へは車でほんの一走り、あまりの近さに驚いたものだ。オバハンの頭の中には「菜の花の沖」主人公の生きていた江戸末期時代の、淡路島から西宮や大阪などの距離感しか頭に無かったからな・・高田屋嘉平記念公園・博物館。大塚国際美術館の古代壁画から世界26カ国190余の美術館が所蔵する現代絵画まで、至宝の西洋名画を原寸大で1000点余も所蔵というのには、文字通り度肝を抜かれたな。陶板画なるもので、あそこまで復元ができるものなのか!と。なによりもその名画を手で触っても良いというのが凄い・・丁寧に見て歩くならば丸一日かかっても見られないかも。駆け足で回っても3時間はかかったし、展示室を全部歩くと4㎞とあったが、行ったり来たり若干余分にも歩いたし、最近は真面目に歩いていなかったからヘトヘト・・車椅子で廻っている人が凄く羨ましかったものだ。

それにしても、快晴の空、凪の海、桜だけではなく菜の花や桜草など等も満開、この年になると草木など等すべてに一期一会の思いを深くする。

歴史的な転換期

米大統領夫妻との夕食会行きに、大統領専用車に「同乗」して満面笑顔の首相を見て、そのアホ面に呆れているオバハン。ヤレヤレ・・国内での裏金問題:収支報告書に不記載が500万円未満だったセンセ方のうち、自民党の処分対象にならなかった45人については幹事長とやらが「個別に全員注意をした」って。それも電話でネ。この幹事長自身だって、過去には裏金を貰ったことがあったに違いないとオバハン自身は想っているし、岸田首相自身も「きれい」ではないのに、これでお終いにしようとするところが凄いね。やれやれ天下泰平だ。
アメリカ訪問で・・「歴史的な転換点」ってどういうこと?日本が国家安全保障のために戦争をすることが出来る、一流国家になった宣言をアメリカでするって・・怖いことを平気で言うなぁ。世界は西側諸国・東側諸国にますます色分けがクッキリなり、日本が防衛力を強化することで、戦争へと若者を狩り出す態勢を作って行くことにも繋がりかねないのにな。最近の戦争にはドローンが活躍するとは言え、戦場へと狩り出される人が皆無ではあるまいに・・

つい先般はダム建設に従事する中国人技師を乗せた車列が襲撃を受け、中国人5人を含む6人が死亡と。中国が推し進めて来た巨大経済圏「一帯一路」膨れ上がった債務の問題が中国国内で問題になって数年か? 中国がアフリカや中東などを中心に「融資」をした総額は元金だけでも約166兆円とか。パキスタンが抱える対中負債総額は国家予算の6割というから、7兆円くらいもあるのかな・・もう身動きできないというか、中国にパキスタンを売り渡さねばならないくらいになっている。にもかかわらずパキスタンには国家としての危機感は薄い。対して中国人、自分自身がパキスタンに金を貸しているわけでもないのに、中国人の横柄さは目に余り、パキスタン国民の反感を得ていた。この1~2年は中国人の横柄さがマシになった?気はするが、それでも中国人を対象にしたテロは頻々にある。

パキスタンの先は暗い・・

国連開発計画UNDPが毎年発表している「人間開発指数」というのは、1990年にパキスタンの経済学者ハック博士によって考案されたもので、健康的な生活を送れる、教育を受けられる、所得・国の本質的な豊かさの3つの側面から、国の発展レベルや豊かさを測定する指数だと。で、その人間開発指数だが、昨日のパキスタン新聞報道によれば、パキスタンは193カ国中164位(前年は161位)にランク、5人に2人が貧困線以下の暮らしをしているとの国連報告だと。
南アジアではスリランカ(2年ほど前にデフォルトだったにもかかわらず)78位、モルディブ87位、バングラデシュ129位、インド134位、ネパール146位、パキスタン164位、アフガン182位だという。ちなみに日本は24位。
パキスタンの貧困指数は、記憶によれば・・10年前は15%程度だったと思うのに、いまは40%。この2年半の物価高騰が因であることは明らかだとオバハンでも思うものな。経済学者は経済成長率の低迷とインフレ急上昇に起因していると指摘、パキスタンへの大惨事を予測しているという。1年くらい前からオバハンたちが感じているのは『よく暴動にならないものだ!』と。昨日のブログにも書いたように、治安の悪化には凄いものがある。昨日も首都圏でスイス人4名が拉致され、うち2名が人質になり他の2名がATMで下ろした現金を持って行って釈放されたという・・年寄りや幼子が軽々しく散歩に出られない昨今だとしみじみ思うものな。

日本財団が実施したインターネットでの若者の意識調査によると、米英中印韓日の比較では、自分の国の将来について「良くなる」と答えた割合が日本は15%で6カ国中、最下位。中国85%、インドは80%が良くなると答えたという。インドには何だか希望がありそうだが中国はどうなのかね。そして韓国は約40%、米英が25%前後だったという。



断食明け

2024年の断食明け、メデタイ祝日が明日10日らしいが、日本にいると断食中の緊張感や、明ける喜びがまったく無い。酷暑・乾季の40℃を超える中での17時間にもおよぶ断食は辛い。特に湿度10数%という中での水も飲めない状況下では、夕方5時くらいになると、身体中が文字通り干からびて、せめてシャワーを・・と身体を労わりたくなるものだ。だが、この3月4月であれば15時間足らずの断食だし暑さも無く、余裕のある家では普段よりも豪華な食事が摂れるので「嬉しい」と感じる人も多い。ただ昨今の厳しいインフレ下、日々の食事もままならない人も多く、治安は最悪。カラチでは断食月の1ヶ月間だけで約7000件近い街頭犯罪(ひったくりや、自動車盗難など等)だというが、これはパキスタン各地の犯罪数よりも低いとか・・
イスラーム教徒は、この断食を通じて空腹や忍耐を通して、貧しい人々の立場や辛さを理解すること。そこから謙虚さや自制心を養うこと、自身の信仰心を深めることを目的に過ごす1ヶ月間だが、昨今の一般大衆の困窮から想えば、自分より金持ちから盗むには罪が無い(薄い)とでも考えているのかな。

この聖なる断食期間中もパレスチナ人に対する絶え間ない攻撃。イスラエルの強硬姿勢には全世界のユダヤ教徒1400万人は、世界中のイスラーム教徒21億人からの憎しみを受けたに違いない。パレスチナハマスイスラエルへの攻撃から半年で死者は3万3000人を超え、昨今では餓死者も出ているとの報道だ。UNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関の職員が、10月7日のイスラエル襲撃に「関与していた疑い」とのことで、日本を含めて10カ国以上がUNRWAへの資金供出を停止していたが、この餓死者までが出ている状況下、即時再考は必須だ。アメリカは大統領選を控え、今頃になってバイデンはパレスチナへの食料投下とか言い出しているが、投下できる食料などはしれている。おまけに海へ投下された僅かな食料品を取りに海に入り溺死した人の多いこと・・その上、国際機関で働く援助関係者だけでも220人からが犠牲になっている等と読めば、もうイスラエルの罪深さは底なしにも想えて来る。
世界中のイスラーム教徒21億人が心待ちにしている断食明け、せめて明日だけでもお腹いっぱいにしてあげられないものか・・と、21億人全員が祈っていることと思う。
アッサラーム・アレイコム(平安がありますように!)