女性記者

40℃の前で足踏みしていた気温が3日前から、いきなり40℃超えでやって来た。新聞では日中気温が42℃、TVでは44℃の表示。 1階に居ても暑いのだから2階はどんなに暑かろうと、温度計を見に行ったら… 夜8時半で38℃。1階とは7℃もの温度差だ。 さすがに暑くて昨夜は水で全身を濡らした後、ついに扇風機をゆる~ゆる~と回して寝てしまったが、停電の多い当地では命にかかわる季節の到来だ。

オサマ・ビン・ラディンを殺害した(と発表されている)作戦に使用した米軍のヘリコプター残骸が、パ政府から米アメリカへ返されると。  この最新鋭ヘリは飛行音を抑え、レーダーに探知されにくいステルス機能を持つとされているが、作戦中に不具合が生じてオサマ・ビン・ラディンの隠れ家(と発表されている)敷地に不時着というか、ヘリ同士が接触して地上から極近の距離で墜落したらしい。せっかくの高性能ヘリであっても、墜落は免れないのだな。 作戦後に米軍が機体を爆破したらしいが、後部が破壊されずに残っていたと何枚かの写真が新聞などに掲載されていた。 知り合いの報道関係者(女性)は、事件発表後すぐに現場へ走り取材、どさくさに紛れて高性能ヘリの部品を(記念に)ポケットだか鞄だかにねじ込んで来たと。

イスラーム国であるパキスタンでは、女性の生活には大きな束縛があり大概が親兄弟の同伴なしには出歩けない等、早い話が自由がない。ただし一部の女性は出自や教育の程度によって、生活が大きく異なる。 一番わかりやすい1例がブット元首相だろうか。 この女性記者もアメリカで教育を受け海外のTV局で働くのだが、驚いたことに超閉鎖的なギルギットの町にも女性記者が4月から2名も誕生していたのだ。女性の1人歩きが不可能な町ゆえ、彼女たちは2人1組で取材をするが、それにしてもギルギットが大きな変化を遂げている証左だわと、ものすごく嬉しくなって2人の女性記者に対して逆インタヴューをしてしまった。

当地で新聞・TVや写真取材等のコーディネーションに携わって30年以上になるが、大体において大新聞やTV関係に勤め、安定した生活に胡坐をかいているような日本の男性報道陣は超サラリーマン化している。対して女性記者の方が「根性」が座っていて本質に迫った取材をするので頼もしい。また、フリーのカメラマンやジャーナリストと呼ばれる人たちの方が、大本営発表に振り回されず、本質に迫る記事を書いてくれる。ただし、こうした「本質」の記事は発表の場が限られてしまうので残念だが…