オサマ・ビン・ラディン③

例のごとく好奇心が発達しているオバハン。パキスタン人の記者たちがどんな感想を持ったのかと気になるところ。
早々とオサマ・ビン・ラディンが潜伏していた家を取材に行ったという人に、政府による記者会見の様子なども聞いてしまった。結果、取材に行った者の誰もが発表は「余計に胡散臭い思いを募らせただけだが、その程度の事だろうと思っていたから、誰もが何も言わなかった」と。また、現場も納得が行くようなものではなかったが、当地の新聞の多くもアメリカの発表を(とりあえず)そのまま流し、みな信じている様子はないと。 さもありなん、さもありなん。

殺されたオサマ・ビン・ラディンの写真というのを記者会見の場で見たが、今までから報道で流されていた写真に手を加えたように見えただけだとも。まぁ、何年も前に死んでいる人間だから、記者会見だからと「新鮮なモノ」を報道陣に見せるわけにも行かんわな。

ウチのマネジャーはオサマ・ビン・ラディンが潜んでいたというアボッタバードの人で、「あの地域の人間関係は濃密で、どんな人が近所に暮らしているのかは皆が皆、ツーツーカーカーくらいの仲ですから、あそこに見知らぬ人がいたわけはありません」と。

ギルギットなど山村に暮らす人々でさえも、アメリカが作った「ドラマ」だと切って捨てる。

当地と当地の事情を知らない世界中の人は騙せても、当地の有識者の多くはアメリカの発表を1%も信じていない。判っているのはオサマ・ビン・ラディンが本当にこの世から消えたことくらいかも。 もっとも数年前にも書いたが、アメリカが育てた大切な「駒」だから、今頃は整形手術でもしてカリフォルニア当たりでノンビリしている可能性が絶対にないとも言えない。
いずれにせよオサマ・ビン・ラディンの役割は終った。