真相究明は命がけ

1年中で最も暑い6月になったが、有り難いことに昨日は曇り空でとても涼しく感じ、手の空いたスタッフなどは日中からベランダで涼んでいたくらいだ。オバハンも、「きょうは涼しいわねぇ~」と何度、口にしたことか。でも今朝の新聞報道では39℃になっていたから、暑い涼しいは慣れと比較の問題だ。
窓の外、4mくらいの位置にパキスタンの国花ジャスミンの木がある。その蔓の中に小鳥が巣をかけ、熱心に卵を温めている様子だが、この暑さならば温めなくとも孵るのではないかしらン。

さて、日本ではニュースにもなっていないのだろうが… 当地での報道によれば、「パキスタン軍とテロ組織の関係をめぐる記事を書いていた、パキスタン人の記者が他殺死体で見つかった」と。 この記者のみならず…パキスタン軍とテロ組織や武装勢力との関係を取材するのは命がけだ。
今も知り合いの記者たちの一部はオサマ・ビン・ラディン事件の真相を追っているが、「この殺人」で真相究明の取材が一気に冷え込むことだろう。

2~3年くらい前だったか…日本の有名某週刊誌の有名記者が、「オバハンに頼めばパキスタンのことは大概、便宜を計って貰えると聞きましたから」と、海軍関係の調査を頼んで来た。 好奇心だけが発達したオバハン、オバハン自身にも大いに興味のある自衛隊関連の事柄(アラビア海での給油)故に(自分の持ち出しで)、口の堅そうな記者に頼んで調査の開始したものの…… 危なかったなぁ~と思う。 オバハンのヒントで動き出した当地の記者1人は、3人の強盗に襲われ命は取られなかったものの宝石や金銭被害はデカかった。「どう見ても、単なる強盗には見えませんでした。3人ともが屈強な身体つきの男で一般人には見えず… 今にして思えば脅しが主目的だったのではないかと想われます」とは彼の言。 当然のごとく、調査は「腰砕け」になったわ。
趣味でパキスタンに住み、好奇心のおもむくままに生きているオバハン自身でさえも、3~4年くらい前から「書き散らす」ことを控えるようになったのだから… 命がけで取材をしている記者たちには頭が下がる。