ラールマスジッド立て篭もりから2年

世界中の耳目を集めたラール・マスジッド(赤色のモスク)立て篭もり事件から、はや丸2年になろうとしている。 事件後、赤色のモスクは政府によってクリーム色に塗り替えられ政府の管理下に置かれた。しかし原理主義に凝り固まった学生から再び赤いペンキを塗られ、政府と神学生(タリバーン)との間で再三、赤とクリーム色にと攻防戦が続いていた。 が、最近では赤色大理石のタイルが貼られ、立派なモスクに生まれ変わりつつあり、それには神学生やモスク支持者たちも納得したのか、落ち着きそうな感じだ。

3ヶ月ほど前にモスクの指導者、立て篭もり事件を起こした主犯というか…が、罪状30幾つのまま仮釈放された。 アメリカのタリバーン掃討作戦の激化により、国民の反米化、イスラーム化の進むパキスタン。立て篭もり事件のパ政府対応には批判されるべきところは多々ありだった。立て篭もりの神学生たちに対する同情の声も高かったから、主犯の仮釈放には「取引」があったのだろう。

神学生たちの「立て篭もり事件」により、ムシャラフ大統領の命令で銃撃戦は昼夜10日間余にも及び、モスクから400mしか離れていないオバハンの家などは、爆風で窓枠が外れるほどの振動。闇の中では恐ろしくて安眠できなかったものだ。 おまけにモスクから半径800mくらいまでの道路は軍隊によって封鎖され、ガスも電気も給水も止められ、買い物にも行けずオバハンたち自身も篭城状態。従業員たちの何人かは弾の下を潜って事務所へ通って来たものだ。

毎日、毎日はオバハンや従業員たちが爆風で飛び散ったガラスで怪我をしないようにと、窓に近寄らないことや、ガラスの飛散防止には気を使ったものだった。 事件後、立て篭もりによる死者は政府発表が80人弱だったかな?  報道関係発表が260人余。 だが実際には何人が亡くなったのか、未だに分かっていない。(事件の詳細はブログの一番最初に書いてある)

そのラール・マスジッドで7~10日まで追悼集会が行われる。報道によれば参加者は5万人にも登ると予想されているというから、またまた緊張する話だ。昨年の追悼集会では、警察官16人を含む合計21人が死亡しているから、今年はどうなるのか?  大使館からの「お知らせ」では来週7月6日からの1週間は要注意だと!
どうぞ、何事もありませんように…