NATO加盟国に亀裂が入りますように…

米国防長官が北大西洋条約機構NATO)加盟国に対し、2008年秋以降のアフガニスタン戦闘地域への派兵を求めた問題で、ドイツ政府の報道官は昨1日、要請を強く拒否したと報道されている。

米長官は、NATOに加盟しながらタリバーンとの戦闘が続く南部に派兵していないドイツやフランスを非難。各国の部隊派遣をめぐっては、NATO内に亀裂が拡大する恐れがあると。タリバーン勢力の強いアフガン南部には英、カナダ、オランダの部隊が駐留しており、当然のことながら被害も出ているだろう。どこの国だって自国兵の損傷は避けたいに決まっている。
特に、ドイツやフランスは、自国内のイスラーム教徒の動向をも気にかけながら行動(派兵)をしている。

2週間くらい前にも米国務長官は、アフガタン南部に配備されているNATO軍に対して、ゲリラ戦の訓練を受けていないと批判していた。
「東部に駐留している米軍は素晴らしい仕事をしているのに、NATO軍は何をしているのか?」というような論調の談話が報道されていた。アメリカが主導で行って来たテロとの戦いが、大義名分のないものだと判って来た国々は、タリバーンとの勝てない戦いに倦んでいる。そこへ、米国務長官の神経を逆撫でする言辞、どこの国だってムカつくだろう。「勝手にタリバーンと戦えば!」と言いたくもなって当然だ。
言いだしっぺアメリカに追随するのは、もうたくさんだ!と多くの国が感じ始め、対してアメリカはタリバーンとの戦いでウンザリしているNATO加盟国が撤兵しないかと、焦っているのがミエミエだ。

NATOISAFタリバーンを叩いても、叩いても、「異教徒の外国軍は出て行け!」と、NATOISAFとの戦いを聖戦だと信じるタリバーンを壊滅させることは不可能に近いと、オバハンはこの6年半言い続けている。
アメリカは地獄の蓋を開けてしまったことに、何時、気づくのか?