国内治安の悪化は急加速

昨30日は、首都と双子の都市と呼ばれているラワルピンディ中心部の警察検問所で自爆テロ
日本の新聞では大統領の居場所まで500mだったと、あたかも大統領を狙ったかの報道だが、それは違うな。
3~4日前にもラワルピンディの2ヶ所で爆弾テロ。
その翌日だから2~3日前だと思うが、当地新聞では「2名の自爆テロ予定者が首都圏内に入った。最高度の警報が出されている」と。で、超怖がりのオバハンは、28日にはスタッフたちや家族にもバザールへの禁足令を出したくらいだ…

パキスタン国内の治安悪化は、今までになく急加速。
北西辺境州のスワットはガンダーラの仏教遺跡などが広がり、果樹園も多く、緑したたる素晴らしい地域だ。が、ラール・マスジッドの兄弟神学校があり、過激派の一拠点というので夏から軍隊が投入された。
スワット知事が軍隊を投入すれば治安の悪化を招くだけだ。それだけは止めて欲しいと政府に懇願したにも拘らず、強行投入。知事が言った通りの結果で、自爆、爆発が頻々と出ている。
スワットにはガンダーラ時代の磨崖仏もあるのだが、先般は過激派によって狙い撃ちされ、部分破損した。過激派はバーミアンの仏像破壊を真似たかったのか?

スワットの過激派拠点から逃げた??指導者が、今度は隣のコーヒスターンへ移動。コーヒスターンでは昨日、国際NGOが爆破され死傷者が6人も出ている由。コーヒスターンの治安が悪化すれば、カラコルム・ハイウエーを外国人は走れなくなる…かも。鬱陶しい世の中になったものだ。

他にも、日本では報道されていない爆破事件が、このところ新聞を賑わしている。
しかし、爆破、あるいは自爆テロを眺めると、総じて過激派の攻撃は軍隊に向かっている。ラール・マスジッドで殺された家族の怒りが、「軍」という組織に向かっているとしか思えない。