ムシャラフは軍服を脱ぐか?

朝から従業員たちが「自爆テロが2件もあった」と騒いでいる。
週末の休みで田舎へ帰ろうと思っている矢先、自分が何時も使うバス停の近くで、軍関係への自爆テロであっても35人もが亡くなったとあれば、気分が騒ぎたつのは当然であろう… ラール・マスジッドの報復として、300人もの自爆テロ予定者が国内に存在するとあっては、オバハンたちも落ち着かない。

さて、昨日ようようパキスタン最高裁ムシャラフに12月1日1日までに軍服を脱ぐようにと、文書で判決を言い渡した。ムシャラフは今度こそ陸軍参謀総長を辞任するのか… 
次の陸軍参謀総長には7期下、超側近のキアニがいるとしても、本当にキアニが信頼出来るのか?どうかと、ムシャラフは丸腰になる不安を抱えているのだろう…
ムシャラフによって任命された新たな最高裁だが、日付を区切って、文民大統領として宣誓を行うようにと文書で判決を言い渡した当たり前のところに、今回は意義があるか…

11月12日だったかな?10日間の猶予で受けた英連邦からの除名勧告も、結局はムシャラフが非常事態を解除しなかったことで正式に除名になった。そもそも、3~4年前に欧米の都合(テロ掃討など)で英連邦への復帰は、ムシャラフが軍服を脱ぐというのが条件だった。にもかかわらずなし崩しに「脱がぬまま」だから、再度、英連邦からの除名は不思議でもない。
先行き不安のせいか数日前に1$は61.8Rsまで下落、2001年夏と同じところまで下がった。途端にパキスタン銀行が介入、1$=61Rs据え置きを決めた。
非常事態の早急解除は見込めない、治安は悪化、英連邦からの除名。先の核実験後の経済制裁パキスタン経済は10年間後戻りをしたと言われたが、今回の一連の不安定度で、どれだけパキスタン経済は後退するのだろうか?

治安の悪化と言えば、北西辺境州スワットやディール地区はタリバーンによってほぼ制圧。食料品の搬送にも支障が出ていると報道されており、住民はトラックなどに家財を積み上げ、車列をなして町から避難を始めている…