断食月が始まった

きょうから断食月に入った。イスラム暦は純粋な太陰暦で廻るため、毎年11日ほど早くなり約33年で季節が一巡する。オバハンがパキスタンへ(正式に)移住して来たのは33年前、「イスラーム教徒は同じ季節のラマダーンを人生で2度経験する」と言われる通りになっている。

今朝も未明3時前に食事を終えて、日没近くの7時30分まで飲食、喫煙、全ての快楽が禁止となるが、今夏の気温は例年に比べると僅かながら低い。ほんの心持ちでも暑さがマシなのは救いかな・・・
とにかく日に数回の水を被ったのは僅か1週間だけだった。ここ3日、雨が降りそうで降らない、蒸し暑いモンスーンらしい白っぽい空になって来ている。アッラー(神)の恩寵によって思いっきり雨が欲しい。それでないと暑くて何も考えることが出来ない。


さて、その後のペシャワール空港。 エミレーツサウジアラビアカタール航空などペシャワールイスラマバード)へ乗り入れていた航空会社がフライトを見合わせることになった。
報道が交錯しているせいなのか、イマイチよう分らないが、過日の飛行機への銃撃では機体に50発も銃痕があったという。警察発表によればM16が使われたというから、ごく普通の自動小銃だったようだ。ロケット砲やスティンガーに限らず、鳥が機体の繊細な部分に吸い込まれても重篤な事態に陥るのだから、50発も当たっているにもかかわらず着陸できたのは実に幸運だったと言える。
警察や治安部隊は容疑者を200人も逮捕したというから、今後は空港の周りに不用意に居るだけでも逮捕されそうだ。

政府は武装勢力のいる地域に空爆を繰り返し、連日10数人を殺害したと発表している。
武装勢力の掃討に陸・空軍は8万人もの兵士や治安部隊などを投入し、断食月が始まる前には「カタをつける」としていたが、実のところはまだ本格的な攻撃にも入っていならしい。事態は長引きそうだ・・・