報復の連鎖

昨16日朝から夕方まで続いていた、ペシャワールの学校が武装勢力に襲われ141人もの死者を出した事件(まだ死者は増えそうで痛ましい限りだが・・・) 事件昼前のニュースで知って、気まぐれブログに書こうと思った時は、「まだ事件が終息していない。軍によるテロリスト掃討中」だと聞いて、え~と改めて驚いた。

オーストラリアのカフェ人質事件後、直ぐのことで色々な意味で衝撃が大きい。世界各地でイスラム過激派、あるいは、その思想に共鳴する者たちによって事件が続く。
オバハンは週に2回くらい子供たちを学校まで迎えに行く。学校の周辺を数台のレンジャー部隊が巡回しているし、学校の敷地手前からは登録者以外は入れない厳重さだ。運転手だけに任せて「子供たちのお迎え」を済ませるわけにはいかないくらい、治安は悪い。

そもそも(と書くべきか?)今回のペシャワールの学校襲撃事件も、数日前に軍が起こした北ワジリスタン地区での、20回にもおよぶ空爆で数十人の子供が犠牲になったことへの報復とTTP報道官は言っているとか。文字通り報復の連鎖だ・・・ 報復は10世代におよび続くというパシュトーンの掟にも依っているのかもしれない・・・、
16日朝、ペシャワールのコンチネンタルホテルへ、会議のために出かけた知り合いは、「ホテルまであと少しというところで、激しい銃撃音なので、慌てて引き返した」と、言っていた。報道によれば、8時間にわたって教室を順に回って子どもたちを殺害したとあるが、実際には12時間以上をもテロリストの掃討についやしていたようだ。
タリバーン連合体には各地の様々な武装勢力が集合している。強力なリーダーとなるべき人間がいなくて、それぞれがTTPタリバーン連合を名乗るのだから始末におえない。



一昨日だったか、イスラマバードは今冬一番の寒さ、0℃にまで下がった。その上、濃霧で陽が射さず、寒い事。日本も荒天と、みなさんご自愛を。