建国以来の寒さ

年末年始の日本は大荒れの空だったというが、当地イスラマバードも-3℃と外に放り出してあった白菜が凍っていたのには驚いた。昨夏は首都で+47℃と建国以来の暑さだったが、寒さの方も建国以来の記録だと。そしてこの寒さの中、ガスが充分にない。

年末の27日はブット元首相が銃撃され殺されて丸6年。 年々、哀悼集会の規模が小さくなっている。 当時、「暗殺の危険がある」ことをムシャラフ大統領は忠告していたと主張しているが(充分な警護をしていない筈はない)、ムシャラフ政権がブット元首相を守るための十分な措置を取らなかったと国連調査機関は批判していた。 
3年前に発表された国連の調査なんぞ・・・ザルダリ政権下での調査だから、「批判」の内容は推して知るべしだと、オバハンは眉唾で聞いている。  
そして、この事件他モロモロいっぱいに関してムシャラフ元大統領は現在、殺人と、共同謀議、国家反逆罪等々で起訴され裁判を受ける身だ。 ムシャラフ弁護団は、メディアに対し「ムシャラフに対する嫌疑はすべて政治的なねつ造だ」と語って全面的に争う姿勢だという。嫌疑のすべてががねつ造とは想わないが、政治的なねつ造と言える部分は多いと、オバハンも感じる。

年末には、ムシャラフが裁判所へ向かう途中で道路に爆弾が仕掛けられていたと、市内は厳戒態勢になった。そしてムシャラフは裁判所へ出頭できなかった。さらには昨2日も裁判所へ向かう途中でムシャラフが心臓発作を訴え、病院へ搬送されたと。
現政権のスポークスマンが、「病気だからと言って海外へ治療に行くことは論外だ」等の意見を述べていたから・・・いよいよムシャラフも海外への脱出が出来るのだろうな。言うとヤルがパキスタンほどハッキリ異なる国も少ないかも。 政府と軍部との力関係で事件の結末の変わるところがパキスタンらしい。


もう1つ、年末のニュースとしては安倍首相が靖国へ参拝したと、当地の新聞でも大きな写真(縦25㎝、横17㎝)入りで批判されていたな。知っている限り日本の首脳者でこれだけ大きな写真になって紙面を賑わせたのは安倍だけだ。靖国参拝の「目」は日本にとって、プラスマイナスどちらへ転ぶのか…