今冬のパキスタンは何十年ぶりという異常な寒さで、観葉植物が全滅してしまったが、3~4日前から春、否、一気に初夏の陽射しが降りそそいでいる。レンギョウの花が咲き始め、柳が芽吹き始めた。
独裁的なムシャラフ政権にも終止符がうたれるようで、国内も少しは落ち着いて欲しい。

そうそう、2日前まであった停電がまったくなくなった… 
日に数度の度重なる停電で多くの家電製品が壊れ、電気の使用量も減ったということだが、やはりムシャラフ政権の政策の一つだった気がする。

だが、ムシャラフは(もしかしたら)本当にパキスタンのためにと、力を尽くしているのかもしれない。その思いもオバハンには未だに捨てがたい…。 確かに昨年3月以降は司法長官を罷免するなど、数々の強権的な行動は目立ったが、その裏には自分ムシャラフでなければ、このパキスタンを護る者が無いとの思いがあったような気がないでもない。

総選挙の結果は、単独で過半数を取った党はなく、連立しかない見込みというが、ブット元首相派とナワーズ元首相派は元々対立関係、うまく連立できるのか? ムシャラフ退陣という目的にのみ連立できるのかもしれないが、うまく国家運営に至るのか、どうかは疑問だ… 
ただ、ブットのPPP、ナワーズのPML(N)、ともに単独での過半数確保は出来なかったが両党が連携、無所属の当選者たちが入党。さらにはPML(N)から分かれて与党だったPML(Q)からナワーズ派へ戻る者が出、反ムシャラフ勢力が下院の3分の2を超えた場合は、憲法の規定で大統領弾劾決議が可能になる。

与党(自転車マーク)の総裁をはじめ、現職大臣たちは何人もが落選。ムシャラフも含め、大半がサングラスをかけてインタヴューに応じているのが、なんだか笑えるような、可哀想なような気がする…。彼らはよほど表情を読まれたくないらしい。