有為な国家指導者

昨秋10月から、パキスタン国内に居るアフガン難民170万人の強制送還政策が採られるようになり、これまでに数十万人がアフガンへ戻された。が、今月からはパキスタンで正式に登録されていた滞在許可(市民権のようなもの)を持っていたアフガン人に対しても強制送還政策も採られるという。アフガン人によるテロや強盗など等の治安悪化・多発は事実としても、中には「市民として」受け入れられ、平穏に暮らしていた人々も少なからずあったろうに、なかなか厳しい政策だ。
30年以上もの昔のパキスタンには、アフガンからの大量難民(一時は300万人)を受け入れる余裕があった、だが今は余裕が無いということだろう。仮に170万人ものアフガン人が帰国してしまえば、少なくとも数十万人分の「職」がパキスタン人に戻るということだろう。少なくとも10年前のパキスタンでは貧困率が15%くらいであった、それが今では40%だとの報道までがあるから、生活の苦しさが半端でないのは分かる。おまけに今年も異常気象・雨の多い年になりそうだと言い、早々と「大雨警報」までが出ていて小麦の収穫にも支障アリと聞けば、さらなる諸物価の値上がりが案じられるというものだ。アフガン人による治安悪化だけではなく、パキスタン人による強盗・泥棒の頻発さは異常などという、生易しい表現では追いつかない。30数年前までは南アジアの優等生であったパキスタン、だが今では見る影も無いからな。

衆議院補欠選挙3地域、3地域ともに早々と立憲民主党が当選を決めたという。自民党に対する批判がどれだけ大きかったか分かる結果ではあるが、仮に次の総選挙で自民が敗れるようなことになったら・・今の野党では国の舵取りができるのか?という疑念も付いてまわるのが現実だ。パキスタンにも有為な国家指導者は無いが、日本にも居ないなぁ・・