GW(旧)北方地域へ行く人は注意~

まずは昨日の続き。 アメリカから「身柄拘束につながる情報」について懸賞金をかけられた当のご本人、昨日早々にイスラマバード近郊で記者会見。 「私はここにいる。米国は懸賞金を私によこすべきだ」と米国を挑発し、悪化している米パ関係に波紋を広げていると。なかなかやるなぁ~~~~~ 
パキスタン政府はムンバイ同時テロの後、ハフィーズを一時自宅軟禁としたが、テロに関わった証拠はないとして釈放。今回の懸賞金に対しても「(容疑の)具体的な証拠を求めたい」とアメリカに対して不快感を表明したと伝えられている。アメリカはインドとなんぞ密約を交わした結果、こうした行動に出たのであろうな。

さてさて世界中は諸般の事情で治安悪化がエスカレートするばかりだ。これ等には(ディスインフォメーションも含め)「色々な情報」を手軽に得られるようになったことや、人間そのものの感情表現がストレートになったこと、押さえつけられていたモノの爆発等、「赤信号、みんなで通れば怖くない」式の心理があるのだろうか。
オバハンにとって気になる治安は、ギルギット・バルチスターン州(旧北方地域)での悪化。 オバハンが想像するに… 2年近く前の選挙で旧北方地域の主席大臣に少数派であるシーア派が選ばれたこともあるのではないかと…   選挙結果なんだから納得すれば良いと思うのは近代教育を受けた人間だけで、今まで「力」で結果を得て来た人間には納得し難いのであろう、シーア派スンニー派の溝は深まるばかりだ。

2月下旬、カラコルム・ハイウエーを走行中のバスがコーヒスタンで襲撃され、乗客18名が惨殺。バスから乗客1人1人を降ろして身分照明者を提示させ、シーア派の人間だけを殺したという。もっともその前にはシーア派がギルギットでスンニー派を殺している。ここ何年間かは、その繰り返しだ。
報道によれば、ギルギットの南100Kmのチラスでも、武装集団がカラコルム・ハイウェイを封鎖、複数のバスに乗車していたシーア派9人をバスから降ろし殺害。他、複数のバスにも放火したと。放火されたバスはシーア派に属するものであったのだろう。
ギルギット市内でもバザールの中心路上で手榴弾が投げられる等、死者・負傷者30人以上と。
今冬からの一連の事件で宗教関係者が警察当局に逮捕されたことが因で、警察当局と宗教関係者の間で衝突が生じ、その影響は各地に広まって銃撃事件も多発という。フンザでも日本人が足止めを喰っており、ギルギットでは外出禁止令が出ている。 ギルギットヘは携帯電話も固定電話も通じず、一時的にはかってのアフガン並みの通信事情というところか。

通信が容易になれば事情がより鮮明になり、宗教に凝り固まった狂信者のシーア派スンニー派間抗争が全国的に広がる恐れもあり、政府は神経を尖らせるのであろうか。通信不能にしているということは…そういうことだが。

首都イスラマバードは日増しに緑が濃くなり、爽やかで気持ちの良い初夏の風情。スイトピーの花は終り莢が丸々と膨らみ乾いた風に揺れている。日中の外は確かに暑いが日陰は快適、家の中も1階は快適な温度。