日本国民の血税

朝日新聞のGlobe というのに、アフガン関連の特集が続いている。 アフガンでの民生支援の可能性(深淵)を見つめた、なかなか力の入った報道だとは思う。が、やはり日本人記者の目から見たアフガンそしてパキスタンなのだとも思う。もちろん記者たちの努力は判る。しかし取材先(相手)が記者の取材できるところに限定されてしまっていることに限界をオバハンは感じてしまう。 
深淵を覗いて民生支援を推し進めようとしている日本政府、または日本の国民に何を訴えたいのか。まぁ、読者に判断をさせ読者が声を上げるのならばそれは良いと書き捨てなのか? キャンペーンというものでもなさそうだし… 単なる「見た聞いた書いた」だけに留まって欲しくは無い、もったいない特集だ。 
当地に30年以上も暮らす者としては、日本政府の言う民生支援に寒々とした思いを拭うことが出来ない…。 日本がアメリカ様の言いなりになって出す5000億円もの支援金は、とどのつまりは米軍やNATOの後方支援をすることになり、タリバーン武装勢力)掃討に使われるとの思いが何処までも付いて廻るからだ。 

日本では仕分け作業第一ラウンドが終って、約2兆円が洗い出されたという。国民の血税であるアフガンやパキスタンへの支援金、それらは見直しされないのか? 現地で、どう使われるかも分からない5000億円、検証不可能なお金=日本国民の血税。それを出すのは、不景気で貧困家庭が増えているご時世、何としても見過ごせない気がする。 誰かの言葉にあった、自国民を欺くことも、国益にかなえば可とされるのだろうか? 

「支援は、ほかの国が平和であることが日本にとってどれだけ大切であるか、ということにつながっていく。相互依存の進むなか、日本だけが繁栄して、安全にやっていける世界ではない。日本には相当の経済力があり期待されている国だという認識を持っていないといけない」と緒方さんはおっしゃっているが、その説明にはイマイチ説得力が無い。血税を使われる側の日本国民の一人として、さらに理解と納得が行く説明を求めたいものだが。