治安の改善は・・・

イスラマバードには売っていない野菜、「蓮根」を何時も持って来てくれるペシャワールの知り合い。昨日のペシャワールカイバル・バザールでの爆破では命拾い。自分の店を出て1分後に後方で爆音と耳を圧する爆風。店はぶっ飛んだが死者50人余、負傷者100数十人の中へは入らずに済んだと。
また昨日は、カイバル峠越えアフガンへ向かうNATO軍のトラックや、タンカー10台が15人の武装勢力に襲われ炎上。コンボイの警備員たちは応戦もせず逃げたようだ。昨年12月ころから毎月のようにNATO軍や米軍のコンボイが襲撃されているが、「保険」がかかっているので、地元の請負業者の腹は痛まず、警備員たちも負傷しないことを第一としていると聞く。

オバマは「核廃絶軍縮」を言っただけで、まだ何の実行もされないまま、今回ノーベル平和賞を受賞したが、言うだけならオバハンにだって出来るわサ! まぁ、賞をあげることで「必ず、実行するんだぞ!」という、ある種の圧力を与えたと思いたいが。

オバマは春にアフガン新戦略で、戦闘強化策に加え、旧支配勢力タリバン「穏健派」との対話やパキスタンへの民生支援を打ち出したと。どの政権も一応「対話」を試みようと努力をするが、拠って立つところが違う。対話になるわけが無いと残念だが。
アフガンやパキスタン北西辺境州、特に部族地域での治安悪化の原因の一つは、働く場所がない。収入がないから日々安心して暮らせないということに尽きるだろうに、なんでそれが分からないのか? 働く場所があり、毎日の食事に心配の種が無くなれば、アッラーへの祈りとともに子どもの幸せも考え、無理(戦闘で死んでも良いと考えることは、より少なくなる)をしなくなるかもしれない。食と祈りの出来る安心環境…… 我々とは「拠って立つところ」が違う所以だ。
しかし、アフガンやパキスタンに対する民生支援は大切だ… うまく出来れば治安の改善に繋がるのは間違いない。

民主党政権になって… 今までとは少しは違う対米姿勢を考えているようだが、アフガンやパキスタンの部族地帯で自由に動き回れない、我々外国人にどんな民生支援が出来るのか? 報道関係者も日本の新政権、民主党の言うアフガン・パキスタン政策を見つめ、このところ取材の問い合わせが増えている。