市街戦

派手な銃撃戦と手榴弾が飛び交う爆発音。イスラマバードから1時間足らず離れた隣町、ラワルピンディにある軍総司令部への検問所で、昼11時半頃から起こった市街戦ともいうべきもの。
兵士に良く似た服装でGHQ南側の第一検問所を通り抜け、西から合わさる道路との検問所で怪しまれ、激しい銃撃戦になったが、約1時間でテロリスト4人は殺され騒ぎは鎮圧された。 先日のWFP爆破の際にも警備兵に似た服装でゲートを通り抜けたと報道されていたが、警察の制服も軍の制服も、また各地の軍制服もバザールで古着として幾らでも売っている。オバハンの家にも警察官の制服、帽子から靴まで一式が3組もあったものだ(TV取材で使った)

昨秋のマリオット・ホテル爆破。ムンバイでのテロ、年明けのラホール警察署襲撃、クリケットチームが襲撃されたものと同じ臭いのするテロ事件だ。 現地の事情を知る者なら、何重もの検問を潜り抜け、どうして「簡単にその場へ到達できたか?」という疑問が生じる。 いずれにも事前通知でもあって「見逃す」ようにした者や、手引きをする内部事情に詳しい者が居ない実現できない種類のテロだからだ。
そして共通するのは、充分な訓練を積んだテロリストたち。言ったら悪いが部族地帯の田舎者には出来ない類のテロなのだ… ブッシュ時代から使って来たというブラック・ウォーターだったかなんだか、米民間軍事警備会社がパキスタン国内で特殊訓練を施した結果なのか???

一昨日、たまたま通りかけたら首都の真ん中にあるISI(パキスタン3軍統合情報部)の広大な敷地を取り巻く公道は、ISIへ行くもの(許可書を持つもの)しか入れないように、大きなゲートが設けられつつあった。公道を私道としてしまい、一般人の使用を認めないのだ。市内の公道は各所で「この類の通行止め」があり、自由に走れなくなった。パキスタン(首都)は日増しに住みにくくなっている。