ムシャラフの居座りが終った…

ムシャラフ元大統領が、延々と居座り続けた陸軍参謀総長の公舎から一昨日、ついに退去したと。参謀総長を辞任して一年半にもなり、この間には「何時までも居座るな!恥を知れ」とばかり退去デモをする退役将軍たちが新聞を賑わしたり、「軍の最高会議に顔を出して頂く必要はない」と現参謀長官からも厳しく言われたと、これまた新聞を賑わしながらもムシャラフは居座り、何時までも気分だけでも参謀総長であり続けたかったようだ。
公舎の方が命を狙われ難いなど等、数々の理由があったに違いないが、首都の中心から僅か10分の郊外、特等地に大農場と豪邸を持っていながら移転しなかったその心は何なのか?



4月、北方地域のギルギットを陸路で往復した時に感じたカラコルム・ハイウエー(一部、北西辺境州の)タリバーン化。 案じたように、昨日はスワット地域と背中合わせのベシャムで工事中の中国人を警護して警察官が誘拐された。カラコルム・ハイウエーの拡張工事などに携わる中国人たちのODAによるプロジェクトだが、今までとは異なり工事区間には何人もの警察官が銃をかまえて警護。細い谷川から水を汲む車にも運転手を警護する警察官が同行するなど、その異常とも思える警備の厚さには驚いた。
カラコルム・ハイウエー上では、従来から強盗は出ても誘拐はなかっただけに、タリバーン化の影響が出だしたと見るべきだろう。ベシャムと山(丘)を隔てただけのスワット(の中心部)では、パキスタン軍がイスラーム武装グループを掃討するべく尽力中だが… アフガンと同じように広く緩やかな山岳地域、東西南北、武装グループはどちらへも逃走は出来る。