まさしく、戦争だ…

平安を保ちながら過ごさねばならない断食月にもかかわらず、先月末からアフガンとの国境沿いでは反政府武装勢力との戦闘が激しい。ムシャラフから変わった新政権が、アメリカ様への忠節を示す戦闘ともいえる。ここのところ、ザッと新聞を流し読みするだけでも戦闘による死者は凄い。

1ヶ月以上も前に、アメリカはアフガンとパキスタンの国境沿いで絨毯爆撃を予定していると報道されていたが、その通りのようだ。 アフガン駐留の米軍特殊部隊が侵入、地上戦を行ったことが先般も明らかになっていたが、武装ヘリ4機に特殊部隊員を乗せてパキスタン側に越境、ここ1週間で米空軍によるミサイル攻撃だけでも5地域もある(5発のミサイルではない、5ヶ所で数回ものミサイル攻撃だ)。 おまけに特殊部隊員が(パキスタン政府の正式な許可もなしに)地上に降り、オペレーションに加わったというではないか。

昨日は陸軍参謀総長キヤニ、そしてザルダリも「他国軍の越境は断じて認めない」と声明を出していたが、国内向けのポーズにしかないのだろうか??
新聞によって若干の人数差はあるが、1日2~3ヶ所で相当数が亡くなっている。手元に残っている新聞の大きな見出し分だけを事務所の者に数えさせてみた。異常だとしか言いようが状況だ。

9月3日スワット死亡10人、 4日ワジリスタン20人死亡35人負傷、 同日スワット36人死亡42人負傷、  5、6日の新聞手元にナシ。 7日ペシャワール36人死亡100人負傷、 8日スワット16人死亡26人負傷、 9日ワジリスタン22人死亡20人負傷、 10日の新聞手元にナシ、 11日スワット35人死亡7人負傷、 同日バジョール死亡36人、 12日バジョール40人死亡10人負傷、ワジリスタン死亡12人10負傷、 13日ワジリスタン12人死亡14負傷  同日バジョール85人死亡14人死亡。その死傷者の半数以上は民間人、女や子どもも多い。
この戦闘によって、これらの地域からの避難民はすでに10万人に達しているという。 想うだに、この反動は恐ろしい。