ブッシュ大統領とギラニ首相の会談

日々、雨模様の蒸し暑い部屋に篭もり読書にふけっている。近頃はパキスタン情勢から遠のき、ここ1ヶ月以上、書くことをサボっている。読書も飽きないし、PCのネットゲームにも(3年以上も)嵌まって忙しくしているし、天下泰平の生活だ。とはいえ、心の片隅にはパキスタンの先行きを案じて常に不安が渦巻いている。パキスタンの先行きイコール、自分の老後の生活がかかっている。

過日はギラニ首相がムシャラフに代わって訪米、ブッシュとの会談に臨んだ。パキスタンの主導権がムシャラフからギラニへ移った表れと見た国民は多かった。
もっとも、数多くの支援(食糧価格高騰等、パキスタン経済への救済として、今後2年間で1億1550万ドル(約123億5850万円)の食糧支援を行うらしい)の見返りに、「対テロ戦争の強化」で一致という会談結果は残念でならない。しかし背に腹は変えられない、パキスタンの置かれた現状からは仕方がないのかも…

ブッシュとギラニの会談が成立した途端、パキスタン軍は2万人を投入、北西辺境州スワットで本格的な武装組織掃討作戦を開始。つい2ヶ月ほど前に北西辺境州政府はスワットの武装組織と和平協定を結んだばかりだったのに…。まぁ、新聞報道で見る限り、武装勢力側も一枚岩とは行かなかったようで、和平協定は結ばれたものの平穏は極々僅かな間だけで、武装勢力側の自由行動は目立った。

30、31日はスワット全域で24時間の外出禁止令。63人の武装勢力と5人の兵士、17人の市民が死亡、負傷者多数で激しい戦いが続いている。たまらんね…
多くの日本人に愛された、仏教遺跡の広がる緑豊かなスワット渓谷については、もう少し詳しく書きたいが、なんだか滅入るな…