困った、困った!

生まれてから後期高齢者になるまで、済んだことを振り返らない生き方をして来た。というか振り返って反省をする等という、殊勝な能力が欠如しているらしいことには昔から重々、自覚があった。子どもの頃から好奇心の塊オバハン、好奇心に負けては普通一般から見ればとんでもないことを繰り返し、納得がいくまでと3度は試し、3度は同じ失敗をして「アッチャ・ア痛たッた!」「あぁ~やっぱりアカンか!」「大損をこいた」と気づくまでにチト時間がかる。なのに、ペットロス以来、後ろを振りむくことが増えた。たまたま仕事も無くなったというか、無くならせた時期に合致していたこともあるし、優しい息子夫婦が老齢者を労わって「賄い」の負担を減らしてくれたことも重なった2年だ。
日本のような安全に欠ける当地、老齢ゆえに一人での徘徊もままならない。先程も歩きに行きたいという願望は「治安悪し」と簡単に却下された。息子の息子4歳のようにスタッフ2人、子守オバサン、ピストルを持った警備員つきで公園に行くなど、まっぴらだ。数日前にも「犬猫が伝染病でコロコロ死んでいる」と獣医さんに聞けば、犬の散歩もままならない。近年は立派なショッピングセンターなるものが幾つも出来ている、だが、元々、ウィンド・ショッピングなるものには皆目、興味が無い。何よりも欲しいものが無い上、見て素敵だとか格好いいなぁと感じるなどの感性も皆無だ。ただただ心がワクワクするような、世間一般からは些か危ない事案と想われる事を求めてのパキスタンに暮らし50年だものな・・で、ただ今、いっぱいある時間を持てあまし、実に困ったことになった・・と毎日、悲嘆にくれている。困った、困った・・