一帯一路の構想と、愛国教育

ちょうど10年前、習近平が中国のトップになり打ち出した構想「一帯一路」は、発展途上の国々への支援ではなく、実のところは「支援」という名のお金の貸し出しだった。当然、支援して頂いた国々ではインフラ等を整える過程で利息などが膨らみ返済不能パキスタンスリランカ、アフガンでは港や資源などの所有地(権利)を中国企業に譲渡することになった。早い話が中国の植民地になったという現実を、この10年間で多くの国々が知った。さらには中国と欧州を陸路・海路でつなぐ物流ルートを作って北京オリンピック以降の不景気を解消しようとした一帯一路、2011年には中国ー欧州間の鉄道は僅か17本しか走っていなかったのに、2017年には4000本近く。2021年には1万5000本も走り、中国国内の余剰品を海外へと送り出し経済発展に努め、これはこれで中国にとっては華々しい??経済政策の1つであったろう。こうした経済政策の上で習近平は10年で力をつけ政敵を順次追い落とし、「中国国家主席の任期は2期10年までとする」憲法まで改正。この春からは3期目に入り、今度は全国民を対象にした「愛国主義教育の制度化」なるものを来年1月1日から施行すると2日前のニュースにあった。習近平としては支配の安定を図る狙いだろうが、そもそも中国の国家主席に任期を10年と制限したのは権力の集中を避けるためにと、鄧小平が主席の3選を禁止したのに・・
ここへ来て愛国教育の義務化!!抗日思想もシッカリ含まれ、さらには「習近平思想について学び、より強固な愛国心を養う」と。まるで毛沢東時代の復活そのものでないの! 中国はここ数年、いやもう少し前からかな、経済は破綻すると言われながら現実糊塗で凌いで来たと言われている・・多くの国民がある程度の自由、そして世界を知ってしまい、天安門以降の少し解放化された?生活から再び細かく、さらなる厳しい締め付けでは、いよいよ中国、終わるな・・