「力」の使い方を間違っている国家指導者たち

インドがカシミールを一方的に占領して、きょう8月5日で丸1年になる。     
カシミールは印パ分離独立以降70年間以上も持っていた、特別な憲法上の地位(自治権)をモディ首相が「大統領令」によって無効にした。インド首相のモディはヒンズー至上主義を掲げて選挙で勝ち、年々、強気が目立つ。    
そもそものインド憲法の規定では、「カシミール地域外のインド人がカシミールに永住することを禁じていた。かつ、インド人がカシミールで土地を買ったり、定住したりすることも禁止していた」 本日の新聞は、インドが如何にインド自身で憲法違反をしているかと、印パ分離独立1947年より前の、英印時代の1935年からの「憲法解説」が長々、長々と掲載されている。国際的な圧力もあって、インド政府はカシミールへの固定電話や携帯電話のサービスを回復するなど、幾つかの制限を「緩和」したと主張していると言うが、インターネットにもつながりが凄く悪く、占領下のカシミールでは1250万人が依然、自由のない困難な生活を送っている。インドはカシミールの人口統計を(選挙のために)なんとしても変えたいようだ。      
同じように、中国政府も習近平になって以来、ウイグル自治区に暮らすイスラーム教徒1200万人以上に対し締め付けを強化。民族紛争の取り締まりと称して漢人武装警官を投入、インド以上にえぐい政策を取っている。漢人を大量にウイグル自治区へ移住させているのみならず、モスクを次々に壊し、かつウイグル人漢人化させるために、強制収容所を幾つも建設。収容施設内では組織的に何十万人ものイスラーム教徒への人格改造・洗脳がなされていると、BBCやニューヨークタイムズでも大きく取り上げられている。  
インドのモディ、中国の習近平、共に「力」の使い方を間違っているとしか言いようがない。