ハラスメント

久しぶりに1時過ぎまで読書、その後、思いつきで洗濯機を回してから就寝。そして5時過ぎに起きたから睡眠不足でアタマがぼ~っとしているような、身体に力が入らないような。昼寝をすれば良いのだが、きょうは昼を挟んで3つも用事がある。年寄りは規則正しく夜は10時前後には寝て5時に起きるべし!と改めて思いながら、集中力に欠けるアタマでパラパラとニュースを斜め読み。気になるニュースは「法務局が昨年に扱ったネット上の人権侵害事案は5年前より2割減だが、被差別部落などの特定地区を示す事案に限ると10倍、業者への削除要請には強制力が無い」などとあった。また被差別部落への投稿削除が進まない背景には、法的に差別の定義が明確にされていないことで、事業者側が削除に応じないのは表現の自由を軽視しているとの批判に事業者側が二の足を踏むとも。近年になって諸々のハラスメント、弱者や性的マイノリティや障害のある人、はては女性や子どもに対するパワハラ等々が社会問題ともなっている・・部落解放運動(水平社)が出来て100年にもなるのに、まだ法的に差別の定義が明確にされていなかったのかと、実はいささか驚いた。最近の義務教育現場を知らないが、学校では人権侵害などに対する教育をしていると思う、にもかかわらず被差別部落に関しては多くが触らぬ神に祟りナシ的な対応をしているのかとも。確かに被差別部落に対する教育はそれぞれの受け止めかたもあって難しい。人権に関する教育も各家庭に戻れば片寄った考え方の人もあって影響を受けたりもするだろう。
オバハンの父親は京都に労働学校が設立された直後に入学(3年間で100人近い卒業生を出し、労働運動、農民運動、水平社などの幹部として地方へ散った)日本最初の無産党から代議士になった山本宣治や河上肇などの影響を強く受け、卒業後は丹後地方での労働運動で旗振り、朝鮮人解放運動、部落解放運動の「活動家」になった。そんな環境で育ったオバハンなのでやはり世間一般からすれば「異端」なのだろう。異端という言葉の響きには「悪」というイメージが付きまとうが、世間と異なるからと言って「悪」ではない。むしろ右習え的なことに疑問を感じない方が不思議でならない。
 住井すえの「橋のない川」という本には人間平等の思想が貫かれている、戦前の過酷な不平等社会に対する鋭い批判であり、部落解放に至る人々の魂の声が代弁されている。娘と共に何回読み直したことか。