犯罪を抑止するために刑罰を復活させる

アフガンで誘拐犯4人の遺体を街角に吊るし「犯罪は許されない、抑止するために刑罰を復活させる」と、地元ヘラート州の幹部が主張。昨日も書いたが、幾つものイスラーム諸国では絞首刑や鞭打ち、石打ちが未だに施行されている。中には断種というモノのもある・・ オバハンが不思議に思うのは、大国サウジアラビアでは上記の刑罰がごく普通に、未だに施行されているのに、日本や欧米などではさほど大きく報じられないことだ。やはり大国サウジアラビアには「遠慮」があるとしか思えない。オイルは経済活動の生命線だしな・・ 世界の最貧国アフガンに対しては欧米日諸国も批判に遠慮がないということかね。
イスラーム法に基づく)大国サウジアラビアによる、欧米諸国の騒ぐ人権侵害は大昔から珍しいことではない。鞭打ちなどの公開処刑、中には公衆の面前の断首というのも未だ廃止にはなっていない(らしい)。ブログへの投稿が因で鞭打ち1000回、実刑10年というのを科せられた人もあり、その人などは写真入りでニュースになっていたものだ。また、女性に対する差別は今なお根強い。結婚や離婚、親権・相続などにも自己決定権は無く、親族の男性に委ねなくてはならない・・等々。特に2017年サルマン皇太子が政権について以来、結社や集会の自由を「テロ防止、サイバー犯罪法」の適用で、活動家の多くが逮捕されたといわれている。何よりも恐ろしいのは、活動家や人権侵害の被害者家族がアムネスティなどの人権団体や、外国の外交官や記者と接触したことが当局に知られると処罰されるという。
その反面、国際社会などへの影響を考えてか、サルマン皇太子は政権について以来「人権の進歩」ということで、女性が車を運転することを認め、確か映画館へも行けるようになった等、さらには2年前からは未成年に対する死刑や鞭打ちを禁止した。これはサウジも参加している国連の「児童の権利に関する条約」というものの結果らしい。2年前まで女性は飲食店でも家族以外の男性とは同席できず、飲食店には男女別々の入り口があったくらいだが、それらも緩和されていると聞く。アフガンと決定的に違うのはコントロール不能な末端の戦闘員というのが無いこと、オイルのお陰で国際社会に確たる足場があることかね。