勤勉がインフレを終わらせる!!

昨日、シェバーズ首相は「パキスタンのインフレと物価上昇は魔術によってではなく、パキスタン政府と国民の努力によって終わるだろう」とスピーチ。確かに「魔術」では解消しない。だが前首相シャリフ(シェバーズ首相の実兄)や、その息子一族では賄賂などを溜め込み、マネーロンダリングを繰り返していた。それがパナマ文書の漏洩によって明らかになって、前政権では有罪となり一族の多くはドバイやイギリへ逃避。マネーロンダリングされた金額は、記憶定かではないがイムラーン政権時の捜査官によれば、3000億ドルとの発表だった。まぁ3000億ドルはないと想うが、歴代首相や大統領が海外へ持ち出したパキスタンから「略奪された富」は、相当な額であろう。それらの何分の1かでも戻ってくれば、IMFへの返済が可能というか、IMFや中国、サウジアラビアからさらなる借金をせずに済んだものを。ザルダリ元大統領のマネーロンダリング、シャリフ一族のマネーロンダリング、政権が替わるたびに有罪が無罪になり、恩赦が出て政権首脳やそれらに近い者は、最終的には罪に問われることが皆無だ。そうした自分たちのみに都合の良い国情にもかかわらず、首相が国民に対して「団結せよ!勤勉に働け、インフレが解消するから」とわざわざ言うことか! 勤勉に働きたい、だが働く場所は無い。耕す農地もない。砂漠の真ん中に大幹線道路を造り、灌漑用水路を引けるのは政権に近い者だけという偏った国だ。
そして首相の言う「努力・勤勉」のうちには電気代の値上げに対する我慢も入っているのか??ニュースによれば電気代は今月から値上がりするとの一方的な通告だ。既に1年前の夏、倍の料金になっているというのに・・それにしても「勤勉がインフレを終わらせる」というフレーズ、初耳だ。