なんでもかんでも政府が悪い

午後から薄日が射し、暖かくなったので我が家の2歳半にせがまれ大型重機の動いている道路工事の現場へ出掛けることになった。2歳半、3ヶ月ほど前に近所で見たショベルカーやハマー、大型ドリルが超お気に入り。好きなことは何でもさせてやりたい見せてやりたいとは思うが、子守りのオバサンと運転手だけで出すのは危険と、必ずオバハンと共に犬たちも同行となる。薄日が出て暖かさを感じるせいで、町角の小公園すべて、はては乗馬場、銃の練習場なども人と車でいっぱいだ。石造りの家中は寒い、少しでも暖かな外へと思うのは誰しも同じらしい。
道路工事の現場、幅広い大通りの片側には、荷物満載の大型トラックが数珠繋ぎ、降雪のために通行止めとなった道路の開通を待っている。トラックの運転手たちも荷物を運んでナンボ、カシミールへの道が閉まって1週間近く、日々の稼ぎ、毎日の飲み食いにも響くだろう。諸物価の信じがたいような高騰、寒空にガスなし電気なし、燃料費の高騰・・道路の渋滞。首都から僅か1時間のマリーの山道で22人もの凍死者が出たのも・・何もかも政府が悪い!!と、一部(であろうが)国民は姦しくストライキの日々だ。多民族国家パキスタンイスラーム教徒というだけで集まりインドからの分離独立をしたが、民族間の違いは色濃く、不満をぶつける先を何時も探しているように見える。だから不平不満をぶっつける先がついつい政府へ行くのも解らんでもないが、この国には民主主義は似合わない・・と、我が家の家族はそれぞれに感じている。お嫁チャンは教育家だ、現状の国民教育程度では、まだ軍事政権が良いのかも・・などとも言う。タリバーン政権の首脳たちと同じような思いを持って「この国に民主主義の政権は合わない」と感じているのはオバハンだ。