立ち往生で21人が凍死・・

数日前に山沿いは降雪。首都から車で1時間ばかり、夏の避暑地マリーへ行く車で長蛇の列。雪を見るのが初めての人、雪上を走るのが初めての人で事故多発は間違いないと書いた。観光地マリーへの道は、所々に退避車線はあるものの、追い抜きなどが難しい九十九折の山道が続く。車が1台でも立ち往生すれば二進も三進も行かないところへ、月曜の降雪開始より15万5000台もの車が小さな町マリーへ入ったというから、聞くだけでも恐ろしい。政府は比較的早い段階で雪道の走り方などをネットやニュースで配信・指導、交通規制もしていた。だが身動きが取れずに車内で凍死21人とニュースにはあり、まだ犠牲者が増える可能性もあるとか。初めて雪を見るパキスタンの人々の多くは(後続の迷惑も考えずに)山道の端に車を停め、雪を両手で掬って喜び、それを写真に撮る程度だ。早い話が雪を見た触った、見に来たという観光客ばかりなので、寒さ対策などを念頭に置いている人は僅少だ。せいぜい厚めのコートを羽織っているくらいで、ブーツを履いている人も稀だ。
政府は身動きの取れない車・人々の救助にパキスタン軍5小隊、レンジャーズとフロンティア辺境州隊まで緊急出動させ、すべての休憩所・ホテルを開放し、昨夜には2万3000台からが救助されたとニュースにあるが、まだ1000台が立ち往生。文字通りの山道で立ち往生をした車中の人々へ毛布や食料品の差し入れがあったとしても、マイナス10℃以下の冷凍庫内にいるようだったろう。中には燃料の尽きた車があったかもしれないし、排気ガスなどでの犠牲者も出たかもしれない。常に危機管理に神経を使うオバハンだが、これらの事故を他人事とは想わず、さらに用心しなくっちゃ。