アメリカ呼びかけの民主主義サミット

アメリカが呼びかけ招いた約110ヵ国・地域の首脳などが参加の民主主義サミットが、オンラインで始まった。アメリカは、ロシアと中国は抑圧的な政策を強めている専制主義国家と位置づけ、招待しなかった。というので中国は「アメリカは民主主義を悪用し、世界に分裂をもたらそうとしている」と強く批難。パキスタンアメリカからの招待を受けたが感謝しつつ、中国に配慮して参加を見送り、「将来の適切な時期にこの問題に取り組むことが出来ると信じている」と、なんとも迂遠な言いまわし。まさしく外交文書やな。パキスタンでは首相や国会議員なども選挙で選ばれるから、民主主義国家には違いない。法治国家でもあるとオバハンも認める。だが政権の上には常に「軍」の存在があるし、また報道に自由があるかと言えば(10数年前より凄く改善はされたが)無いと言って良いのではないかな。日本ですら報道の自由はないし、腐敗や汚職もアリアリだ。
そもそも・・民主主義国家って何やねん?と、あらためて調べてみたら「包摂性、機会均等、多様性の尊重を保証するもので、尊厳と平和共存を確実にするために努力」とあった。平和で安心出来る中で基本的人権が守られるという意味だろうと思うが、世界には自分たちの信念と価値観に従って民主主義を形成しようとする国も多々あるからな。中国などは「中国式民主主義を創造した」と胸を張っているから、その最たるものであろう。世界196ヵ国のうち民主主義国家は87ヵ国、うち完全な民主主義国家と言われるのは、北欧を中心にした20ヵ国のみと。日本は欠陥ある民主主義国家55の1つに分類されている。
アメリカはサミットで、「民主主義が専制主義国家からの挑戦を受けているという危機感を示し、民主主義がここ10年、退潮傾向にあることで、各国に法の支配や表現の自由報道の自由、信教の自由などを強化するよう」呼びかけ、さらには批判するだけではなく海外で民主主義体制を強固にするための外交活動や、外国支援に255億円を支出する方針とか。