武装勢力タリバーンは、アフガン全土の87%を掌握

アメリカを中心とした多国籍軍は着々とアフガンから撤退。バイデン大統領はアフガンのガニ大統領と「永続的なパートナーシップ」を約束したと言うが、撤退後の支援は明確になっていない。一昨日だったかの当地報道によれば、アフガン国外にドローン(無人機)の基地を設け、アフガン政府軍の支援をする案があると。だが、パキスタン政府は「パキスタン国内に基地を置けば、テロリストの標的にされる」と、至極もっともな理由で反対した。それでなくとも近年はアメリカに距離を置いているパキスタンだ、軽々しく協力するとは思えない。それどころかアフガン難民の受け入れに対しても、今のところ政府はあまり良い顔をしていないようだ。もっとも・・国際機関からの多大な難民援助金が見込めるとあらば、難民の受け入れをするのであろうが。
武装勢力はアフガン全土で攻勢の様相を呈し、既に国土の87%を掌握と伝えている報道もある。攻撃前には住民に対し、「2時間で退去せよ」などとマイクで呼びかけ、後、焼き討ちだとも。中でもアフガン政府寄りの家族に対しては扱いが厳しいようだ。単に厳しいだけではなく・・今後は報復・復讐という形の残虐な行為に発展する恐れは大だ。そうした家族、そしてタリバーンによる厳しいイスラーム教義に基づく統治を望まない人々はアフガンを捨てて、パキスタンやイランへ逃れることだろう。過去に於いては大量の難民受け入れにより、パキスタンでは諸々の状況で生活環境が悪化した。「難民受け入れ」には人道的なこと・・と、簡単には言えない諸々の要素を含んでいる。