ギルギット・バルティスターン州への国民皆保険

約1年半前、軍部のサポートを受け2代に渡る酷い汚職政権を追放し、政権についた正義党のイムラーン・カーン首相。オバハンはイムラーン・カーンの支持者というわけでもないが、このイムラーン・カーンには「気の毒」と言う思いをずっと捨てきれないでいる。前、前々政権の後始末とも言うべき事柄が山積み、加えてコロナだ。そんな中でも100億本の植樹を初め、人々の将来のためにという「地味な施策」を着々と重ねているように見える。
先般、選挙があって不正があったとブット・ザルダリの人民党が騒いでいたGB州だが、先の月曜日に首席大臣(正義党)が決まり、ギルギットでのGB州内閣の宣誓式では一つ画期的なことがあった。イムラーン首相は、GB州の人々のために「国民皆保険」を約束したのだ。平地がなく観光に従事する僅かな人々しか恩恵のないような貧しいGB州の人に、「どこの病院でも治療のために100万ルピーが割り当てられる」と!
インドがカシミールだけではなくGB州も自国領であると言い募って70数年、特に2-3年前からのインドによるカシミールへの弾圧は酷く、インド建国以来、カシミールの人々が持っている従来からの権益も取り上げた。そのインドに対抗するためという一面もあるのか、イムラーン首相(軍)はGB州へ力を入れなくてはならないのだろう。汚職政権2代では見向きもされなかったGB州、そこに暮らす人々に僅かでも光が少しでもあたることは嬉しい。オバハンの主唱するギルギットの母子健康指導センター、今年はコロナでほぼ活動が出来ないうちに、また冬休みを迎えてしまった。さて、来年はどうなることやら・・