周りへの配慮は難しい

そもそも今のパキスタン政府、現首相イムラーン・カーンが宗教界に対して弱気なこと、中途半端なのには(オバハンの独断と偏見だが)理由がある。パキスタンの建国の父と呼ばれているアリ・ジンナーは、ロンドンで弁護士資格を取って帰パ。英印からの独立時に、インド・パキスタンを分離独立させた最大功労者であり、パキスタン紙幣にも描かれている。そのジンナーは、議院内閣制を取ったイスラーム教徒による国民国家を目指したので、パキスタンイスラーム国家でありながら「世俗的な国家」という中途半端な国体になったと解釈している。    
パキスタンではイランのようにイスラーム法学者が政治をも監督するということはないが、建国時に「イスラーム」を合言葉に建国をなしたので、「正式名:パーキスターン・イスラーム共和国」として誕生し、元宗主国イギリス法とイスラーム法が並列するという変則的な国でもある。訴訟がイスラーム法廷へ出されればイスラーム法で裁かれ、パキスタンの通常の裁判所へ訴えればイギリス法で裁かれると言う不思議さも持ち合わせている。  
ともあれ、ロンドン帰りで民主的な思考回路をも備えたジンナーというか・・ジンナーのせいで、イスラームへの配慮をしなければならない中途半端な国が生まれたとオバハンは想っている。現首相のイムラーン・カーンもイギリスで教育を受けた。今までのパキスタン指導者、首相や大統領は文化・習慣、教育、宗教的背景や大土地所有者として育った土着者としてのメンタリティを持っていた。早い話が「力や金」で周りを屈させるのに躊躇をしなかったような気がする。軍人しかり。   
対して、現首相イムラーン・カーンは上品過ぎる。「正義党」なる政党名からして中途半端で、周りへの配慮をし過ぎるような気がする。国の発展、国民生活、もろもろ舵を取るのは難しいものだ・・