果物の王様 マンゴー

昼食のデザートはマンゴーだった。昨日のニュースに「今夏は必要な温度と湿度が足りず、マンゴーのシーズンが数週間も遅れる可能性がある」と。そのニュース通り、きょうのマンゴーは甘さが思いっきり控えめ。2週間前から出回り始めたスイカも甘さが足りず、甘党のオバハンには物足りない事この上なし。先日ようやく出て来た「蚊」でも感じたが、例年より暑さが1ヶ月近く遅いのは確かだ。とはいうものの連日36度超え、室温も26度になり体力の消耗を避ける長い夏の始まりだ。   
パキスタンのマンゴーは香り、甘さ、種類の多さで世界一。例年は5月初めから9月まで店頭や屋台を飾る果物の王様だ。最盛期のパキスタン・マンゴーを当地で食すれば、その美味しさに圧倒されること間違いなし。     
昔、広島の有名な産科医だった方が「世界中でマンゴーを食べましたが、パキスタンのマンゴーが世界一です」と、マンゴー食べたさにと毎夏、当地へお出で下さった。日本への帰国に際しては「この美味しいマンゴーを皆にも食べさせてやりたい」と。で、匂いを閉じ込めるために1個1個何枚ものナイロン袋で包み、密閉できる大きなタッパーに何個も詰め込むという作業をさせて頂いていた。    
当然、見つかればマンゴーは没収だし、始末書だろう。が、ボケたふりも賢いふりも出来、その上、口も達者な先生は、お亡くなりになられるまでの10年以上、一度も捕まることなくマンゴーを日本へ運んでおられた。マンゴーに対する思い入れ執念は凄かった。     
そのパキスタン・マンゴーは2010年条約付きで日本への輸入が解禁。今は日本でも買えるパキスタンのマンゴーだが、甘さも香りもやはり当地で食べる完熟モノとは異なる。在日パキスタン大使館では毎年9月にマンゴーフェスティバルを催しているというから、在京の方は行かれると良いと思う。