米ソ冷戦ならぬ米中冷戦のスタートか

パキスタンの経済と軍事がアメリカ様に「おんぶと抱っこ」で成り立っている、危うい国だということは多くの人が知っている。だとしても、ここまでアメリカに好き勝手をやらせて良いものか! とは言え、自分で歩けないのだから仕方がないのかなぁ…  日本の(今後の)電気事情と同じで、国民が苦労と不便を覚悟すれば、そして国家指導者たちが僅かばかりパキスタン国民のことを考えてくれれば、ここまで酷くはならなかったかも。

10数人の武装勢力によるカラチ海軍基地襲撃で思い出したのは、一昨年(2009年10月)のラワルピンディGHQ襲撃だ。あの事件と今回の襲撃事件の根っ子はまったく同じだと、オバハンは思っている。
当時、あの事件の裏面については、「アメリカがパキスタン核兵器管理権を持とうとするため」に混乱と不安定を印象づけたとの報道が強かった。  
GHQ襲撃も海軍基地襲撃も大きく見るならば、アメリカによるワンパターンの作戦だ。単なる武装勢力タリバーンたち)にあそこまで金をかけた襲撃ができるものか!!  元首相のナワーズ・シャリフなどは大声で、「アメリカはパキスタンに混乱を意図的に起こし、核の管理権を得ようとしている」と、非難している。
昨日、カラチから帰って来た事務所の者によると、「襲撃者たちは基地に侵入した後、哨戒機の手前にズラ~~と並んでいた数々の飛行機にはまったく見向きもせず、真っ直ぐ哨戒機のみを狙って襲撃しています。アメリカ供与の哨戒機の直ぐ傍には中国の管理による航空技術工場があり、襲撃者たちはそれも大破、燃やし他には手をつけていません。想うに強大な力を持ちつつある中国に、アメリカの哨戒機を『研究』されたくはなかったのでしょう」と。 パキスタンにとっては中国もアメリカも大切なスポンサーだとは思うが、アメリカと中国に挟まれたパキスタンは、米中冷戦の舞台になって行きそうだ。


悪い冗談としか思えないニュース、1つ。アメリカの映画会社が、「米特殊部隊による国際テロ組織アルカイダの指導者ビンラディン容疑者の殺害作戦が映画化」だって… 表現の自由があるアメリカ故に、なんでもありとは思うが…  かって、イラク駐留米軍の爆発物処理班を描いて2010年にアカデミー賞の作品賞・監督賞を受賞した監督がメガホンを取るらしいが、ここまで行けば国威掲揚・国民の戦意高揚、かって戦時中の日本なみに最悪の気がするが。 ついで「殺していない」オサマ・ビンラディンアメリカが抹殺したとの強い印象をアメリカ国民へ植え付けるために。ヤレヤレ~~~ご苦労なこった!