洪水で家を失った人は400万人

昨朝からの頭痛で相当量の雨の予想をしていたが、あんのじょう昼からは雨。夜から朝方にかけては結構な雨量になった。すぐ近所の小川(幅10m深さ5mばかり)は水が溢れたようで、買い物に出たら道路上まで泥濘状態。万事に行き届いている「イスラマバード島」でさえ、この有様だから低地の川沿いはどうであったのか? 今朝、ピンディから来るという約束だった人は2時に事務所へ現れた。家の中へは浸水しなかったが、家の前は2フィート(60cm)もの深さにまで水が来たと。

さて、12日から始まった断食月。庶民がせめて断食月の間くらいは、お腹いっぱ食べられるようにという意図で安い食品を提供する特設バザールがパキスタン各地の市内にお目見えしている。しかし品物不足の上に高い~~~という苦情が各地で沸騰! 先週は、それが新聞やTVでも取り上げられたせいか、担当大臣が市場を廻っていた。お陰で政府のコントロールが効いたのか今週はやや値下がり、野菜の出店も増えた。もっとも「安い値段」とは言えないが。



国連の発表では、洪水により家を失った人の数が、推定で460万~400万人に上り、被災者数はインド洋大津波ハイチ地震パキスタン地震を合わせたより多い2000万人に達したという。

昨日、旧北西辺境州(ハイバル・パフトゥンハー州と改名)から知り合いの国会議員が見えて、「パキスタン国土の25%(現在)が壊滅。畑などは土砂で灌漑用のチャネル(小川)を作り直したり、耕作できる畑に戻すのには膨大な時間がかかる。この分では9月の麦の種まきも覚束ないし、今後1年以上は収穫が見込めないかもと。
同様にパキスタンの主産品であるサトウキビや綿花、主食でもあるトウモロコシが被害に遭った地域は、おそらく1年近くは農作には適さないだろう。特に主食の麦が案じられる…と。暗に主食類の小麦粉などをシッカリ備蓄しろというアドヴァイスに思えた。暗澹たる思いだ。