洪水、街頭募金

当地ではモンスーン明けの豪雨が近いような気がする。というのは、気圧が下がりかけているのであろう、今朝からオバハンの頭が痛くなり始めている。毎日の小雨は庭木のためには有難いが、この惨状の中での豪雨は… イスラマバードに隣接した姉妹都市ラワルピンディですら、多くの家は下水からの逆流で家屋に被害が出ているという。この上、さらに一雨きたらどうなることか…
もっとも「建設業、建設資材関係などで内需が拡大、時々の災害はあった方がパキスタン経済活性化のためには良い」という、心ない政府関係者の言葉もあるが…

洪水に被災していない街角では、先日来より被災者への募金が始まり、テントの中には支援物資が少しずつ積み上げられている。だが市内ではガソリン(ハイオクタン)が無くなったし、大量注文しておいたアタ(小麦の荒挽き粉)なども、未だに家へは届いていない。TVの映像によれば多くの小麦貯蔵庫などが水に浸かっているから、下手をすれば従業員用の手持ち小麦粉は1ヶ月で無くなりそうだ。(オバハンたち家族は毎日、米食だが、従業員たちは週1回の米でさえも食べるのを嫌がる)。 イザとなったら被災していない地域へ行って小麦粉を直接購入して来るしか、手はないようだ。

被災者2000万人とも言われるパキスタンの大洪水について、日本政府は計1300万ドル(約11億円)の緊急無償資金協力をするらしい。自衛隊の救難ヘリも来てくれるらしい。5年前の大地震の時とは地形が異なり被災地の多くは平地なので、自衛隊のヘリコプターでも離着陸ができ、物資が運べるだろう、活躍が出来るだろうと期待をしている。

対して弱小NGOであるNWA(日パ・ウエルフェアー・アソシエーション)での支援は超小さいもので、日本で言うところの法定伝染病(赤痢チフス)が普段から流行しているのを、ほんの僅かでも防ごうと、「蟷螂の斧的」なお手伝いを開始する。 まずは消毒薬の散布と、病人には薬の投与など。ついで、下痢をしている子どもたちへのORS(経口保水剤というのかな)水分補給の際の粉末が配布と、作り方をウルドゥ語で書いて指導をできるように。もっとも…きれいな飲料水があるわけでもなく、一度、沸騰させた水を飲むようにとの指導も、なかなか行き渡らなくて虚しいが。 そしてカラコルムハイウエーが復旧したら…北方地域への支援を開始しようと考えている。

*お振込先は、郵便振替:00170-3-390569 日パ・ウェルフェアー・アソシエーション