貧者の兵器ドローン

パキスタンは地域の抑止力を強化、戦略的安定性を高めることを目的としたミサイル(アバビール兵器システム)の飛行実験を実施し、成功したと昨日のニュース。「アバビール兵器」は複数の目標を狙う能力を備えた独立目標可能再突入体を搭載、南アジアで初の実証とある。オバハンには具体的なイメージがまったく想い浮かばん、早い話が弾道ミサイルなのであろう。日本も国民生活は年毎に厳しくなる中、防衛費は22年度比1.3倍。24年度はさらに上がるのだろう、パキスタン北朝鮮なども国家経済が破綻しているのもかかわらず軍事予算は削減しない模様。大型兵器開発には莫大な経費がかかると想うのだが、いまや戦争・紛争はドローン中心に移りつつあるとか。
近年までアメリカとイスラエルが独占していた軍事用ドローンの技術。3年くらい前だったか1000km離れた標的といわれたサウジアラビアの国営石油施設を18機の自爆ドローンと7発の巡航ミサイルが攻撃、被害総額は3兆円超え、片やドローンは1機が160万円だったとか。近年ではドローンの値段はピンきり、イラン陣営は200ドルでイスラエル上空へドローンを飛ばし、イスラエルは1発5万ドルの迎撃ミサイルを使用しなければならず、中東の戦争はドローン戦争という新時代に突入と中東の軍事専門家が解説していた。対してイスラエルにはドローン・ドームというのがあって、半径3km以内であれば無数のドローンが接近してきても小型の迎撃用妨害電波や強力なレザー光線を照射してドローンを焼き落とすことが可能な技術を開発とも。技術向上・躍進は軍事以外のことに注力して欲しいものだ。
なお、イランのドローンはアメリカがアフガンで使用したドローン、撃ち落されたモノを集めて仕入れ、分解・分析することで技術のコア部分を獲得。欧米日中国から部品を集めて自前で高性能な軍事ドローンを大量に製造することが可能になったと。いまやイランのドローンは中東の軍事勢力や友好国ロシアなどへ提供されている。そういえば、イラン製のドローンには日本の部品(通常の市販品)が多く使用されていると半年ばかり前のニュースにあったな。