イギリスの三枚舌外交

もう50年もの昔、日本人とユダヤ人というベストセラーの本があった。日本育ち?日本に住んでいるユダヤ人という設定で書かれた山本七平さんの本で、「日本人は安全と水はタダで手に入ると思い込んでいる」という書き出し、そして日本人とユダヤ人の視点の違いが面白くて単細胞なオバハンはドップリ嵌まり、ユダヤ人のいる地域へ移住しようかとも想ったくらいだ。後年、山本七平さんの本は間違いだらけで非常識であるとして「にせユダヤ人と日本人」なる論破本も出版されたが、本としては山本七平さんの方が断然面白い。どちらの本もオバハンの蔵書1万冊余の中にあるし、今回はついでだから?とパレスチナイスラエルイスラーム教とユダヤ教)関連の本を引っ張り出し、考察???を重ねている。というか時間がいっぱいあり過ぎる毎日なのだ。
韓国の中央日報イスラエル首相が「ハマスは新ナチス」と批判、国際社会の支援が必要と。英首相は「ハマスへの反撃の権利はある」と述べ支援すると。人道的支援は必要だというか、早々に必須だ・・だが軍事支援は不要の一言に尽きる。欧米諸国 VS イスラーム諸国からの後方支援がなければウクライナ・ロシアも含め紛争・戦争は持続し難い面があるだろうに。英首相の「反撃の権利はある」に、ふとイギリスの三枚舌外交を思い出してしまった。第一次世界大戦当時の英首相だか外相が、ユダヤ人であるロスチャイルド家からの莫大な支援援助を得たいからと、シオニズム運動(現パレスチナの地にユダヤ人の故郷を再建)に協力の約束。一方で英国は現地パレスチナに住むアラブ人に対してトルコへの武装蜂起を呼びかけ、戦後の独立を認める協定。さらに英国は連合国である仏、露との間で戦後の中東分割を協議、パレスチナを英・仏の共同統治下におく協定を締結、この「矛盾する内容の3協定」がパレスチナイスラエル問題の発端になったと。

岸田首相が来るべき臨時国会で、税収増を国民に還元する税制措置の検討を表明するらしいが、検討表明や所信表明などはナンボのものでもない。ユダヤの民のように厳然たる「契約」ではないのだし、仮に目玉政策と言えども国民から責任を追及されることもないし、あぁ~なんと生ぬるい日本か!