つい先日、インドでは最高額紙幣２０００ルピー札の撤廃を開始するとのニュースがあった。その下地があったせいだろうか、混乱しやすい状況が生まれていた中なのでパキスタン政府は慌てた模様。
問題は、「重大な政策変更」により５０００ルピー札が９月末までに禁止されるとの偽通知がソーシャルメディアで拡散。５０００ルピー札はパキスタンの最高額紙幣で、日本円にすれば約２５００円。この５０００ルピー札が出回った１０数年前の２００６年は一般の給料が１万ルピー強くらいだったから、５０００ルピー札が使える店は高級店など僅少で、物凄く価値ある５０００ルピーだった。それが今ではどうだ？？砂糖５kgが１２００ルピー インスタントのコーヒー９５gが１６００ルピー、食用油５kgが２５００ルピーだもの・・・５０００ルピーに対する値打ちは無くなった。
財務省のレターを模した偽通知、「パキスタ刑法（１８６０年法律ⅩLV）第３２３条 第（２）項に従い、連邦政府は金融システムの強化と違法金融活動の抑制を目的とした重大な政策変更を発表できることを嬉しく思います。２０２３年９月３０日、全国で５０００ルピー札の使用、所持、流通が禁止される」とある。こうした公式文書に通暁した輩の仕業だろうが、現今のパキスタンでは何んでもアリアリだから多くの人が信じ、あっと言う間に拡散された模様。偽通知書の写真も掲載されているが、チャンとした形式に則ったモノだから、「やるなぁ～」と、第三者のオバハンとしては単純に面白がっている。だが、フェイクニュースの拡散は２０２３年パキスタンメディア規制庁改正法案に基づく犯罪で１０００万ルピー（５００万円）の罰金が科せられるとも。
