サーモン

日本では1㎏が約1000円のサーモンが当地では(輸入税が凄く高くなって)、1㎏4000ルピー(約3500円)もする。4000ルピーと言えば、当地の労働者の1週間分の日当だと先日も書いた。
それを中国人たちがバンバン買っているのでいささか面白くない。何もオバハンが気分を害することではないのだが、それでもいささか気分を害す。   
ここ数年、一帯一路 中パ経済圏回廊CPEC絡みの企業が増え、サンダル履きでベンツに乗って買い物に来る中国人が、丸々一匹、2万ルピーもするサーモンを買って行くのを見ると、時代が変わったと思わざるをえない。  
10年前までなら、見るからに出稼ぎ者、貧しい服装の中国人たちが家賃の安い郊外から車を仕立てて市中へ買い物に来ていた。その頃は日本人(政府や企業にも)まだ余裕があって、借家も立派だったし良い車にも乗っていて、パキスタン人から「やはり日本人は違う!」と見られている面も多かったのに。
とにかく、近年は日本人が以前に比べて貧相になったのは確かだ。たかがサーモンを例にとって嘆くことではないのだが、魚屋で中国語が飛び交い、店の兄ちゃんから中国語で話しかけられ、値段も中国語で言われたりすると、ついつい中国人と日本人の最近を比較し嘆いてしまう。実はサーモンだけではなく、目抜き通りの事務所にしても、車にしても中国人たちのものは目立つのだ。  
中国経済は「上げ底で危うい」と聞いてはいても、以前に比べると相対的に意気が感じられないというか、存在が薄くなってしまった日本が悲しい。

更新するのに20分ばかり遅れた。ただいまパキスタン時間の夜8時22分。