神棚

スエーデンでのコーラン焼却に対しイスラーム世界全体で信者たちが怒りを行動にし始め、パキスタンでも昨日の金曜礼拝後、大小すべての都市や町で集会や抗議デモが行われた。イスラーム教徒にとってコーランは文字通りの「聖典」である。日本の家で例えるなら家の中で最も清浄な場所に神棚(コーラン)を祭るようなものだ、それほどコーランに対して、そして置き場所にも気を使う。目線より下にはコーランを置くのも禁止だし、毎朝(日)神棚なるものからコーランを下ろして手に取り、読誦する人が多々ある。少し遠くへ出かけるときは家長や母親が出発に際して頭の上にコーランをかざし、旅の安全を祈ったりしてくれるのがごく普通の暮らしだ。その神棚に祭られるようなコーランを足蹴にし焼却された・・となれば、全世界的に抗議運動が広がるのは目に見えていたろう。今回のスエーデンに限らず、過去にも幾つかの国で巻き起こされた騒動だ。抗議国によってはスエーデン大使館を閉鎖・大使や公使を召還せよなる強硬な意見なども巻き起こっている。宗教というのは各人の心の問題であるだけに微妙かつ繊細だ。

さてさて、この春だったか東京にNATOの連絡事務所が設置されそうだ・・とのニュースに触れ、オバハンは驚いた。驚いた日本人はオバハンだけではあるまい。そもそもNATOとは北大西洋条約機構と訳されるように、短絡的に考えるなら日本は位置的にも「関係ナシ」の国の筈だ。どこかのグループに組み込まれればグループの「お約束=加盟国を守るのが同盟国の役割」に縛られる。近年ますます中国の脅威??が増す中、日本が大樹の陰に寄りたいのはわかる。だが大樹の陰に入れば束縛も増えるという当たり前に現実が待っている。既にアメリカという大樹の陰・傘の下に入って身動き出来ないほどの「約束」にまみれているのに、この上?NATO??しかし、今回はフランスの大統領が「事務所の開設に賛成出来ない」と明言とか。どんな意図があっての反対かは知るヨシもないが・・