価値観・正義は人それぞれ異なる

一昨日「イスラーム保守団体代表が治安当局において身柄を拘束され、全国的な衝突に波及」と書いた。週末の抗議行動は激しく死者・負傷者多数の他、11人もの警官がデモ隊の人質になる等。さらに抗議行動は広がりそうだとして「2週間分の食料確保をしておけ」との連絡が(日本大使館ではない)某所よりあった。我が家は普段から住み込みスタッフ数人の2週間分。オバハンたち家族用にと1-2ヶ月分の食料確保はある。が、さらに念のためにと、もう2週間分の確保に走ったわ。
そもそも抗議行動の始まりは2020年10月、フランスで預言者ムハンマッドの冒涜的なスケッチを見せた歴史教師が斬首され、加害者が警官によって射殺されたこと。その際、フランス大統領が「表現の自由を侵すな」と言ったことに世界中のイスラーム教徒が怒り、抗議をしたことから始まっている。以来、諷刺画(フランス)に対する抗議は延々と続き、ついにパキスタン政府はフランス国民と企業に一時的にパキスタンから離れるよう忠告。「フランス大使追放?」の決議も昨日、国会で提示されたようで、これにて抗議行動は一旦、静まりそうだが・・
いつも書いているように、人それぞれ生まれるところによって価値観は異なり、正義も異なる。「正義は倫理、合理性、法律、自然法、宗教、公正などに基づく道徳的な正しさに対する概念である」とされているように、各国の法律や宗教により「基準」は大きく変わる。アフガンなどは建国時に国是として「イスラームの護持」を挙げている(だからタリバーンによるイスラーム統治は当然とも言える)。パキスタンも「イスラーム教徒の国」として建国したので、イスラームの教えに忠実=正義となる。当然、欧米諸国や日本の民主主義、中国・ロシアの社会・共産主義などの価値観・正義とも大きく異なる。どれが正しく、どれが間違いか等はなかなか難しい・・