首都は再び厳戒態勢

今冬初の濃霧、視界は30mくらいか。車で15分も走る郊外へ行けば、畑や用水路など等から立ち昇る霧が毎朝のように凄いらしいが、自宅の窓越しに眺められる霧は初めてだ。夜明けの直前、街頭の水銀灯の中に浮かびあがる濃霧立ちこめる風景にはなかなか趣がある。幻想的という言葉があてはまるものだなぁ~などと改めて感心するが、この寒空、アフガンでは飢えと地震の被害で何重苦の人も多かろう。
過日のトンガで起こった海底火山の爆発。100年に1度の規模だとも言われているが、パキスタンとアフガン、タジキスタン国境付近でも、このところ週1くらいの頻度で地震が起こり、首都でも敏感か人は感じているらしい。インド亜大陸ユーラシア大陸側に押され、パキスタン北部のヒマラヤ・カラコルム山脈とアフガン、タジキスタンの国境付近は地震の巣だ。当地の一般家屋には耐震などは一切なされていない、だから震度3程度でも容易に倒壊する。日本でも東海地震東南海地震を初め日本全土での地震予報・危険度が日増しに上がっているというし、はては富士山の噴火など等と不安になる話しが続けば、真面目に考えるほど気が滅入る。やはり「生き死に、すべては神の御心」と思いきわめ、心を煩わせることなく達観して生きている当地の人々は強いとしか言いようがない。

1昨日の深夜、市内でバイクに乗った2人組みに警官が襲撃され警官1名が死亡、2名が負傷。襲撃者2名はその場で射殺されたが、TTPが犯行声明を出したというので首都は厳戒態勢。パキスタンTTP運動は2007年に設立されたイスラーム武装主義のグループで、構成員は3000~5000人規模とか。パキスタンとアフガン国境沿いの地域で、「イスラーム法の施行・実現のためにパキスタン政府の打倒を目指すだけではなく、米関連者・施設への攻撃を繰り返している」とされている。最近は中国人たちを狙ったテロも多く、中国人に外見の似た日本人・韓国人は要注意とも。記憶では昨秋の11月の下旬までは停戦合意があった筈だが・・内務大臣が危機感を煽るということは、その合意が継続できなかったということだな。TTPは日本の公安調査庁にまでテロ団体として指定されているから、驚きだ。