国家災害管理局の責任と・・

首都から車で1時間ばかりの夏の避暑地マリーで、大雪のため身動きが出来なくなり、死亡者が22人も出たことで責任の追及が厳しい。事故直後から首相には退陣要求が出ているし、当然、国家災害管理局の委員たちに対する追求も。
首都から僅か1時間ばかり走るだけで標高3000mまで登れるカシミールの避暑地は、パキスタンの人々にとっては憧れの地だ。そこへ「雪を見に行く・・」のは、よほどの余裕がなければ出来ない娯楽で周囲からは羨望の的となる。さらにはユーチューブなど等のネットで雪見の様子が配信できる等とあって、僅か1日で15万5000台もの車がマリーへ押し寄せたのは無理もない。
とは言いつつも、パキスタン全土が長期間の荒天になるとの予報は、英国気象庁から随分はやくから出ていた。天気予報の雨マークが1週間近くも続いていたのに、ウンザリ感を持ったのはオバハンだけではあるまい。国家災害管理局、降雪に備えて会合を持ち、それなりの準備はしていたらしい。だが責任者には九十九折れ山道に雪が降ればどうなるか・・という想像力が欠けていたのは確かだ。さらに悪いことには、雪道で動けなくなった車を掘り出して欲しくば「金を出せ、出さねば助けてやらない!」などと悪質な村人たちも見受けられたとかで、いま彼らも大きな批判を浴びている。