泣き泣き5枚も捨てた夏着

9月も半ば近くになりつつあるのにモンスーン様の空、この2日間は結構な雨に見舞われムシムシ暑い。9月半ばの夜半に100mm近くの降雨、過去40数年間にあったかしらン? 乾季の9月、セカンド・サマーの表現がピッタリの天高く晴れ上がった日は、確かに2日ほどあった。だからと言うので先般、皆が目を背けるようなボロ着は「意を決し」泣き泣き5枚も捨てた。継ぎ接ぎあり、穴の開いた箇所にはガムテープや医療用のテープで裏打ち。生地が薄くなった箇所には(布なら何でも良いではないか!と)色合いの違う布で大きなポケット。そんなボロ服でも、いやいや長年着続け肌にしっくり馴染んだボロ服だからこそ愛おしい。貧乏性のオバハン、捨てるに際してどれだけの決心・逡巡をしたことか!スタッフが外へ捨ててしまわない間にと、一度捨てた物を拾いにも戻ったものな。
だが何事にも几帳面な息子、「アンタのボロ服、どれもこれも終わっているで。洗濯物を干す時、皺にならンようにと裾を揃えてピッと引っ張ると、どの服もみんな裂けて破けるで。頼むで何枚か新しい服を作って」と。前にも書いたがオバハンがたまぁ~~に着る「まとも」な服は総て貰い物だ。普段の服は作業着と心得ているからパキスタンにしては裾短か膝丈、袖短か100%木綿。それを夏場は1日平均2回は着替えるから、3-4年も着ると生地が思いっきり薄く肌にも優しく仕上がって来る。そこが言うに言われぬ肌馴染みで捨て難い。
さらには・・オバハンのボロ着の中には何枚か高価な布も混ざっている。単なる綿服、作業着ではない!パキスタン南部シンド地方の伝統的な天然染料で染めた、アジュラック木版更紗(ハンドプリンティング)なる物で、洗えば洗うほど色が鮮やかになる高価モノもあるのだ。だからボロ服とは言え、捨て難い味わいがある(と、オバハンだけが思っている)とりあえず、オバハン専用の雑巾にするしかないな・・スタッフたちの掃除用にはマーケットから買って来たキチンとした掃除布があるもんな・・
というので、アジュラックの服、3-4枚を注文しよう。