米中央情報局の長官とタリバンのナンバー2が、バイデン大統領の指示で「秘密の会談」を行ったとBBCやCNNで報道されていたのが数日前か。そして1昨日はISの自爆テロを機に「反テロISに向け共同戦線」とも報道されていた。そして昨日は、タリバンがアメリカ大使館の存続を望むことを明確に示したと、共同通信やロイターが伝えている。いやいや何というスピードで物事が展開しているのか、新生タリバンの柔軟さ??凄いとしか言いようがない。執行部はそれほど今後のアフガン・イスラーム首長国に対する国づくりに真剣なのだと受け止めるべきだ。元々、中国やロシアは元々大使館を置いたままにしておく方針だし、他のイスラーム諸国も大使館は残す方針だ。大使館を置くということはアフガン・イスラーム首長国をれっきとした国として承認することでもある。
仮にアメリカが大使館を存続させると言うのであれば、他にも多くの国が大使館を存続させることだろう。欧米に追随することに必死な日本政府も。ともあれアフガン・イスラーム首長国の執行部は国づくりを欧米諸国に手伝ってもらおうという意志を見せていることになる。1兆ドルとも3兆ドルとも言われる膨大な埋蔵資源を持っていても、それらを開発する術を持たない「金鉱(膨大な埋蔵資源)の上にの暮らす貧者」との自覚があり、今後あらゆる面で中国やロシア、西側諸国からの支援を得ようとしている。
そうした新生アフガンの立場に、自分の国を持たないISテロ集団は不満なのだろうか。ISはタリバンがアメリカと和平合意し、自分たちの居場所が無くなることにも反対なのだ。