隠すより現わる

どこからともなく、しかし嘘ではない政府高官同士が交わすSNSなどの情報が漏れて来る。きょうも息子が「落ち込むような○○氏と○○氏の会話やけれど、聞きたい?」と言う。ビビりのくせに好奇心だけは人の3倍はあるオバハン。他にも、息子が経営する広告代理店事務所はジャーナリストたちの溜まり場になっている。その上、政府の高官も暇つぶしにやって来る。    
パキスタンの情報規制は厳しい、報道の自由度は(現政権では大分マシになったが)以前は北朝鮮並みだとの報告が国際機関から出されていた国だ。    
何が言いたいか・・公式の報道では罹患者が、まだ1000人未満だが・・実際は多くの死者が出始めており、田舎では「神の御心のままに」と全てを受け止め、逝く人が急増中と。   
都市部以外では現金収入の得られる職は少ない。小学校の制服代や、毎月僅か100~200円の学費が用意できず、公立の小学校へさえもやれない家庭は多い。特に、シンド州やバロチスターン州では、初等教育(5年生)の修了率が約50%だ。そういう状況の田舎では、医者にかかるのは贅沢だし、少し大きな病院へ行くには交通費もかかる。ましてや女性の独り歩きが出来ない地方では、バスに乗ってチョイと町までという具合にはいかない。黙って「逝く」より、他に方策はないと。
罹患者や経過観察中の人が多いシンド州、経過観察中の人々が施設から集団で脱走・・と。他、経過観察の施設建設に反対する住民との間で騒乱が起こっているし、法令144に違反した人々がシンド州では数百人、逮捕されているというのは、ニュースになっている。    
都市部でも5つ星ホテルを初め、多くのホテルが当面の閉鎖と。観光地のホテルなどは壊滅に近い。オバハンの事務所でも航空券のキャンセルや払い戻し、ホテル予約の取り消しで、事務所スタッフは今月初旬から意気消沈している。