十六夜の月

秋晴れになり一気に10月らしい空。一昨日の満月は群雲に隠され見えなかったが、昨夜の十六夜の月は庭の木の葉間ぐれから見上げて素晴らしかった。あまりの素晴らしさに未明4時前にも屋上へ行き、西へ傾きつつある十六夜の月を堪能した。夜明け前なので星座はすっかり冬配置、オリオンの3つ星やシリウス等々がハッキリ見えるのは嬉しいが、大昔のように5等星6等星が見えるような夜空ではなくなった。今までの週末なら秋の夜空を楽しむためにと、時には屋上へテントを張りハナビやターボと共に寝転がって至福だったのに・・もう犬たちと一緒ということが無くなり悲しい。満月にしても、この先、何度も見られるとは想わないから堪能しておかなくっちゃ・・

この夏、ノルウェーの女性登山家が8000m14座登頂を史上最速で成したが、その際に「記録優先のため」同行チームのハイポーターが事故に遭っていたのを見捨てたとして非難を浴びていた。が、先月末の講演会でこの女性登山家は「見捨てたことへの責任批判や『フェイクニュース』で恐怖に陥った」と。他、釈明も。登山を若干なりとも知っているオバハンからすれば、余計に疑問を感じる談話だな。もっとも「この記事」自体にもバイアスがかかっているのかもしれないから、なんとも言えないが。ただ死亡したハイポーターが「ベースキャンプより高いところへ登った経験も無く、ダウンスーツも着ていなかったし酸素も持参していなかった」との話には大いなる疑問だ。もし本当にそうであるなら、そうした「人間」に荷物を担がせ最難関と言われる標高8200mのボトルネックという場所にまで行かせたリーダー、もしくは隊付き連絡将校や統率するガイド、エージェントは何をしていたのかと問われることになるし、事故って当然だ。そして女性登山家自身も自分のチームのスタッフを把握していなかったことになる(オバハンの感覚では有り得ない)。近年はエベレストにしろ、世界で最も難しい山と言われるK2にしろ、条件さえ整えば日に200人、時には1000人もが頂上へ立つようになった。とは言え、常に山岳事故とは背中合わせだ・・昨夏に全ての仕事をやめて今夏からは登山手配とは縁のない暮らしになった。登山事故に対処するため、夏の間中「緊張」して暮らすことがなくなった日々・・40年ぶりに安穏とした、緊張感もなくなりボケまっしぐらだ。