退避希望者、空港へたどり着けず

昨夜、自衛隊機が「退避の人たち」を乗せてアフガンからイスラマバードへ戻って来るかと想い、割りに遅い時間まで待っていた。が、何の連絡もなく案じていたら、今朝のニュースで「自衛隊機はカブール空港へ到着したが、退避を求める人たちが空港に着いておらず、退避者を運び出すことが出来たかった」と報道されていた。一方、知り合いの退避希望者は「(英米の機関発)イスラム国による空港周辺へのテロ(攻撃)の脅威が高まっているので、空港へは行くな」という警告を米大使館が出していたので自宅に篭もっていたと。連絡がなかなか上手く行かんものやねぇ。自衛隊機オペレーションの人たちも退避者も「待つ辛さ」で肝が焼けるねぇ・・自衛隊機2機で今週末までに最大500人の退避を完了させるらしい。
昔、治安の悪いころ、陸路でアフガンからの戻り道、パキスタンの国境ゲートを越え通関を済ませた途端に気の緩んだことが記憶に戻った。アフガンから国境ゲートまでは、目に見えないモノに追われるように、息を詰め浅い息を繰り返しながら車に潜んでいたものだ。パキスタンの地を踏んだ途端に自然に深い呼吸が出来た自分に驚いた。あの時のパキスタン側、周辺山々の緑が鮮やかだったことを、フトした時に未だに思い出すわ。アフガンへの行き来には陸路を使うことが多く、自宅からカーブルの事務所までの約500kmの悪路を数十回は走っていると想うのだが、そのうちの何度かには、呼吸困難に陥りそうな状況があった。きっと、いまカーブルで自衛隊機を待っている人たちも、浅い呼吸を繰り返していることだろう。